「心が押しつぶされそう」東電旧経営陣公判で遺族

2018/11/14 17:06
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福島第1原子力発電所事故を巡り、業務上過失致死傷罪で強制起訴された東京電力旧経営陣3人の公判が14日、東京地裁(永渕健一裁判長)であった。被害者遺族の意見陳述が行われ、出廷した遺族は「心が押しつぶされそう」「東電は津波を甘く見ていた」などと旧経営陣への憤りをあらわにした。

公判は12月26、27日に論告求刑が行われ、2019年3月に弁護側が最終弁論を行って結審する予定。

検察官役の指定弁護士の主張などによると、事故当時、原発から約4.5キロ離れた双葉病院(福島県大熊町)には338人の患者がおり、隣接する介護老人保健施設にも98人の入所者がいた。このうち44人が避難中のバスの車内や避難先などで死亡したとされる。この日は遺族5人について、本人による意見陳述や陳述書の代読が行われた。

両親を亡くした女性は法廷で「事故がなければ長時間の過酷な移動で亡くなることはなかった。どんな思いで死んでいったかを思うと、心が押しつぶされそう」と陳述。「東京電力は津波を甘くみていたのでは。誰一人責任を取っていないことが悔しくて許せない」と述べた。

また、母親を亡くした女性の陳述書を指定弁護士が代読。「全責任は上層部にあると認めることを心から願っている」とした上で、「母は東電に殺されたと思っている」と厳しい言葉で訴えた。

強制起訴されているのは、勝俣恒久元会長(78)、武黒一郎元副社長(72)、武藤栄元副社長(68)の3人。いずれも「事故を予見することは不可能だった」などと無罪を主張している。

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