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「中国は安保上の脅威」 米の超党派委員会が報告

【ワシントン=河浪武史、中村亮】米議会の超党派諮問機関、米中経済安全保障再考委員会(USCC)は14日、中国のハイテク技術が米国の安保上のリスクになると警告する報告書を公表した。あらゆるモノがネットにつながる「IoT」や次世代通信で中国が国際標準を握れば「米国のデータが吸い取られる」と主張。米議会は野党・民主党も含めて、トランプ政権の対中強硬策に足並みをそろえる。

超党派のUSCCは共和党と民主党が共同でメンバーを選任する。USCCの報告書は議会とホワイトハウスの対中政策を決める重要な指針となる。議会が可決した中国の対米投資制限法案は、もともとUSCCが16年に提言した。17年には「中国が北朝鮮への制裁を履行していない」と批判。トランプ氏が北朝鮮問題で対中批判を強める契機となった。

今回の報告書は次世代技術の覇権争いで「中国が米国を追い抜こうとしている」と指摘した。なかでも次世代通信「5G」とIoTで中国が先行すれば「中国政府が米国の情報を収集する広大な権限を得ることになる」と警鐘を鳴らした。「中国の軍事戦略を強め、サイバー攻撃に道を開く」とまで明記した。

高速通信を使って膨大なデータが飛び交う5GやIoTは、人工知能(AI)や自動運転など次世代のハイテク技術に直結する。世界中がネットワーク化されるだけに、中国が国際標準を握れば「米国の安保上のリスクになる」(USCC)。

中国の軍事戦略については「中国が2035年までにインド洋や太平洋の全域で米軍に対抗できる能力を備える」と強い懸念を示した。小笠原諸島からサイパン、グアムをつなぐ中国の防衛ライン「第2列島線」では中国軍が陸海空それぞれで米軍に対抗する能力がすでにあると断定した。

中国が経済圏構想「一帯一路」を名目に運営する港湾は軍事転用が可能だとも指摘。「冷戦後に確立した米国の軍事面での覇権が脅かされている」と警戒感を示した。東シナ海では日中の偶発的な衝突の可能性が高まっていると強調。議会は国家情報長官に対し、中国が整備・運営する港湾などの基幹インフラが有事の際に中国軍にどのように有利に働くか詳細な調査を要請すべきだと訴えた。

トランプ政権が擁護する姿勢をみせる台湾についても、中国軍が台湾海峡で実弾演習を実施したことなどを念頭に「現状変更を試みている」と批判した。米国防総省は軍事演習に台湾関係者を招待したり、軍事協力のための高官級会談を開いたりして「台湾が自己防衛に必要な能力を維持できるよう支援すべきだ」と求めた。

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