2019年6月26日(水)

アマゾン、NYとワシントン近郊に新本社 5万人雇用

2018/11/14 1:08
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【ニューヨーク=平野麻理子】米アマゾン・ドット・コムは13日、ニューヨーク市とワシントンDCに近いバージニア州北部に新たに本社を設置すると発表した。2カ所にあわせて50億ドル(約5700億円)を投じ、計5万人の雇用を生む計画。2019年から新本社での採用を始める。いずれも都心からのアクセスが良く、東海岸大都市でアマゾンの存在感が高まりそうだ。

アマゾンの新本社が入居すると言われているビルはカバーで覆われていた(バージニア州、7日)

アマゾンの新本社が入居すると言われているビルはカバーで覆われていた(バージニア州、7日)

アマゾンは17年9月に西部ワシントン州シアトルに続く「第2本社」を建設する計画を発表し、238の地域が手をあげた。1年以上の誘致合戦の末、アマゾンは優秀な人材を確保しやすく、公共交通機関が充実した大都市付近に本社機能を分散させることを決めた。

ジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)は「2つの新拠点は世界レベルの人材をひき付け、顧客のための今後の開発につながるだろう」とコメントした。南部テネシー州ナッシュビルにも物流の効率化などを担う小規模な拠点を新設し、5000人を雇用する。

ニューヨーク市ではマンハッタンとイースト川を隔てたロングアイランド・シティー、バージニア州北部ではペンタゴン(国防総省)とロナルド・レーガン空港に隣接するクリスタルシティー周辺に本社を設置する。

ロングアイランド・シティーにはマンハッタンから8つの地下鉄や多数のバスが通り、2つの空港にも近い。一方のクリスタルシティーは、ホワイトハウスやキャピトルヒル(米議会)から車で15分程度と首都へのアクセスが抜群の立地だ。

アマゾンが第2本社を開設するロングアイランド・シティーはマンハッタンとイースト川を隔てた対岸に位置する=ロイター

アマゾンが第2本社を開設するロングアイランド・シティーはマンハッタンとイースト川を隔てた対岸に位置する=ロイター

アマゾンは投資や雇用創出の見返りとして、それぞれの地元自治体から合計20億ドル規模の税制優遇を受ける。ニューヨーク州のクオモ州知事は「平均年収15万ドルの仕事がアマゾンから数万人分生まれることで、経済的な機会と投資が地域全体で膨らむだろう」と高い期待を示した。

地元住民からは、家賃の高騰や交通渋滞の悪化などに対する懸念が聞かれた。クリスタルシティーで20年以上働いているという40代の女性は「私の周りは全員がノーと言っている。家賃は上がり、人であふれかえっていいことは一つもない」と冷ややかだった。

最高益更新を続けるアマゾンに税制優遇を用意した自治体に疑問を呈する声も少なくない。6日の中間選挙でニューヨーク州から下院議員に当選した民主党のアレクサンドリア・オカシオコルテス氏は、早速ツイッターに「地下鉄の老朽化に多くの住民が苦しみ投資を求めている時に、アマゾンのような巨大企業が税制優遇を受けるのは大問題だ」などと投稿した。

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