被害者カルテを不適切閲覧 島根大病院「深くおわび」
島根大病院(島根県出雲市)は13日記者会見し、多数の医療関係者が業務と関係ないのに、搬送された殺人事件被害者の電子カルテを閲覧していたとして「興味本位の閲覧があった。深くおわびする」と謝罪した。今後、遺族にも直接謝罪するという。
5日、出雲市の住宅で高齢女性ら2人が襲われているのが見つかり、女性への殺人容疑で孫の男が逮捕された。搬送先の同病院では5日から3日間で、約240人が女性のカルテにアクセス。不適切な閲覧があるとし、7日に見られないようにした。カルテには医師や看護師など約2500人がアクセスできるという。
同病院は全職員に対し、必要がないのに診療情報を見てはいけないという内部規定について注意喚起。不適切な閲覧をしたとみられる職員に対し個別に警告し、処分する予定だ。個人情報保護に関する研修が不十分だったとし、高い倫理観を持って業務に当たるよう研修していくとした。
井川幹夫病院長は「患者、ご遺族の皆さんに多大なご迷惑をおかけし、心より深くおわび申し上げます」と謝罪した。〔共同〕