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シグマ光機、本社工場に新棟 生産効率向上

レーザー関連部品を製造するシグマ光機は本社工場(埼玉県日高市)の敷地内に新たな工場棟を建設する。手狭になっている既存工場の設備を再配置し、生産効率を上げる。研磨装置などの機械も新たに導入し、生産が難しい高付加価値製品の開発にも力を入れる。レーザー用光学製品の需要が電子部品業界向けに伸びているのを受け、生産体制を強化する。

約10億円を投資して、本社工場で3棟目となる工場棟を新設する。新工場棟は2階建てで、延べ床面積は2850平方メートル。2019年3月に着工し、20年2月に完成する予定だ。現在の本社工場棟の延べ床面積は9000平方メートルで、工場を拡張するのは07年の増床以来となる。

本社工場ではミラーや対物レンズなど、レーザー光の反射や集光に使う光学素子・薄膜製品やそれらの製品を組み込んだレーザー加工機などを製造する。スマートフォン(スマホ)などに使う液晶パネルの検査装置向けの需要や複雑で微細な加工ができるレーザー加工機のニーズが増えており、本社工場の生産量は2年前に比べて倍増している。

同社は年間2億~3億円かけて設備を増強しており、本社工場は手狭になっているという。工場内にある既存設備の一部を新工場棟に移して設備を再配置し、生産効率を上げる。

5億~6億円かけて新たな設備投資もする。高付加価値製品の生産にも備え、レンズの研磨装置などを新たに導入。産業分野でレーザー光の活用が広がるなか、複雑な形状のレンズなど精度が高い製品ニーズが増えていることに対応する。

光学素子・薄膜製品は「機械加工だけでなく、光学設計のノウハウが不可欠で、付加価値が高い分野」(同社)。能登工場(石川県志賀町)でも付加価値の高い製品の生産に向けて、設備投資を検討中。能登工場の従業員を本社工場に派遣し、技術研修を実施している。

同社の18年5月期の連結売上高は前の期比14%増の89億円だった。中国・上海と米国に生産と販売拠点を持つほか、フランスに販売子会社があり、海外展開も強化している。

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