2019年7月19日(金)

共通テスト「成績二極化も」 生徒は戸惑い

大学
2018/11/12 20:16
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2020年度に導入される大学入学共通テストについて、本番前最後となる試行調査が10、11の両日行われた。記述式や資料の読み解きを中心とした問題に、参加した高校生からは「知識だけでは解答できない」「国語力が必要」など戸惑いの声も漏れた。教員も「生徒にじっくり考えさせる授業が重要になる」と気を引き締める。

大学入学共通テストの試行調査に臨む高校生(10日、東京都目黒区の東京大学)

試行調査は昨年11月に続き2度目。大学入試センターによると、最も多い科目で約6万8000人が参加した。

「全教科で国語力や情報処理能力が問われている」。東京大駒場キャンパス(東京・目黒)で受けた私立高校3年の女子生徒(18)は厳しい表情。共通テストは複数の資料や文章を読み込み、答えを導く問題が多い。「全部読めるか不安になり、集中力が途切れそうだった」

国語、数学で導入される記述式も「普段の授業で簡潔な文章を書く機会があまりなく、難しかった」。前回の記述式の正答率は数学で2~8%、国語は1%未満の設問もあり、苦戦した生徒が多い。ただ数学は前回より記述が簡単で、都立高校2年の男子生徒(17)は「式や短文を書く程度で想定外だった」と拍子抜けした様子だった。

選択式の問題についても「理系科目は知識より考え方をみるような問題が多く、問題の趣旨をしっかり理解しないと解けない」(大阪府池田市の公立高2年の女子生徒)などの感想があった。

同センターは正答率5割を目標に設問したとしている。河合塾教育企画開発部の下松淳子部長は「問題の文章が長く解釈に迷ったり、複数の文章を正確に読んで理解する必要があったりして、生徒は難しいと感じるだろう」と話す。

駿台教育研究所進学情報事業部の石原賢一部長も「思考力や判断力、表現力という次期学習指導要領が重視する能力をはかる内容。暗記や公式を当てはめるといったテクニックだけでは解けず、成績が二極化する可能性がある」とみる。

学校現場の受け止め方はどうか。私立東山高校(京都市)で数学を担当する鶴迫貴司教諭は「授業では生徒たちに考えさせることを優先する」という。

数学には学校の階段やくじ引きなどを例示した問題もあった。「数学が日常生活のどんなシーンに当てはまるか、生徒に考えさせてリポートを書かせることで、国語力の向上にもつなげたい」という。

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