2019年6月26日(水)

鹿島、現場の生産性3割向上へ 次世代ビジョン発表

2018/11/12 15:55
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鹿島は12日、2025年に建設現場の生産性を現在よりも3割高める目標を定めた「鹿島スマート生産ビジョン」を発表した。作業の半分をロボットが担い、作業工程のデジタル化や遠隔管理システムの導入なども進めて実現する。現在330万人いる技能労働者が高齢化で減少する見通しのため、生産性向上を喫緊の課題と位置付ける。

鹿島の伏見ビルでは熟練の技が必要な梁下の上向き溶接作業をロボットが担う

ビジョンに沿った生産システムを導入するモデル現場として同日、名古屋市で建設中の「鹿島伏見ビル(仮称)」を公開した。同ビルでは18項目の次世代生産システムの実証を進めており、熟練の技が必要とされる鉄骨の梁(はり)下の上向きの溶接作業や、耐火被覆の吹きつけなどをロボットが担う。ドローンも自動で巡回し、効率的に現場を管理している。

作業員が中腰の姿勢を強いられる配筋業務などには疲労軽減に役立つアシストスーツを導入する。さらに心拍数や歩数、ストレスなどをリアルタイムに把握できるウエアラブルの体調管理システムを入れて作業員の負担を見える化する。ベテラン作業員には小型カメラを配置し、目線などのデータを蓄積して今後の社員教育や現場のリスク管理に役立てる技能伝承システムも導入する。

BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)を活用してあらゆる作業プロセスのデジタル化を進める。施工ロボットなどとも連携し、不整合な部分があった場合の確認や修正作業などを迅速化する。またビーコン(発信器)やウエアラブル・固定カメラを通じて工事事務所や本社などで遠隔管理できるシステムも充実させる。

鹿島は今年策定した20年が最終年度の3カ年の中期経営計画で、次世代の建設生産システムの構築を期間中の基本方針に据えている。押味至一社長は同日「建設業の担い手である若者が入職するためには(効率的に働けるような)次世代の生産システムに変えていく必要がある」と述べた。鹿島では伏見ビルで導入した生産システムを今後、ほかの現場に積極的に導入していく方針だ。

(加藤宏一)

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