2019年3月20日(水)

ソニー、AIでタクシー誘導 客の集まる方へ

2018/11/13 11:30
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NIKKEI BUSINESS DAILY 日経産業新聞

ソニー、ソニーペイメントサービスとタクシー大手5社は、2019年度にも人工知能(AI)を使ったタクシーの需要予測システムを提供する。時間帯や場所、天候に応じて潜在客を割り出せ、ドライバーは乗務効率を上げられる。配車アプリによる顧客の囲い込みが進むなか、新たな乗客を掘り起こす仕組みをつくる。全国のタクシー会社にシステム利用を促す。

19年度にAIによる需要予測システムをタクシー会社に提供する。各社から乗車走行の履歴データを収集・分析する。場所、時間帯や天気に応じて、潜在的な乗車ニーズを予想する。ドライバーは、タブレット端末に表示された地図にマッピングされた方面を走るといった運用を想定する。

運転支援システムを開発しタクシー各社に参加を促す(車両は国際自動車)

運転支援システムを開発しタクシー各社に参加を促す(車両は国際自動車)

■長距離利用を予測

長距離利用を見込めるエリアなどを、条件を設定することで絞り込める。雨天時などで乗客が集まりやすいスポットを乗務員にスムーズに知らせ、駅、商業施設などでの混雑解消につなげる。

ソニーはタクシー向けのシステム開発を専業とする、みんなのタクシー(東京・台東)に技術供与する。18年5月に準備会社として発足し、9月に事業会社になったばかりだ。資本金は6億円。国際自動車、グリーンキャブなどタクシー5社が55%、ソニーグループが45%を出資する。ソニー出身の西浦賢治社長は「経験が浅い若手ドライバーも、需要予測によってベテランと同じように効率よく収入を増やせる」と期待する。

ソニーが強みを持つイメージセンサー技術を生かした運転支援システムも構築する。ドライブレコーダーの映像を解析し、事故が起こる原因をつかむ。社内の教育プログラムづくりに役立てて安全な運転技術を身につけてもらう。

タクシー業界では、アプリなどを使った配車サービスが浸透する。日本交通、トヨタ自動車などが出資するジャパンタクシー(東京・千代田)は対象車を全国で約7万台に広げている。業界全体の3割に達した。米ウーバーテクノロジーズ、中国の滴滴出行は配車システム提供で日本市場で参入している。

第2種免許を持たない人が有償で顧客を乗せるライドシェアは日本では「白タク」と見なされている。解禁されれば、タクシー各社は需要を奪われかねないため、AIなどを活用しながらタクシーの配車や効率的な運行システム構築を急ぐ。

■全国タクシーに呼びかけ

みんなのタクシーは、AIによる需要予測の提供を皮切りにして、全国のタクシー会社に配車アプリなどへの参加を促したい考え。西浦社長は「遅くとも5年以内にジャパンタクシーに追いつきたい」と意気込む。

(企業報道部 志賀優一)

[日経産業新聞 11月7日付]

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