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米ロ、核問題協議定まらず 11月末に首脳会談へ

【パリ=古川英治、永沢毅】トランプ米大統領とロシアのプーチン大統領は11日、訪問先のパリで接触し、11月末からアルゼンチンの首都ブエノスアイレスで開く20カ国・地域(G20)首脳会議の際に会談することを申し合わせた。トランプ氏がロシアの違反を理由に破棄すると表明した中距離核戦力(INF)廃棄条約を巡る話し合いに注目が集まるが、協議が進むかどうかは不透明だ。

トランプ氏とプーチン氏はパリで開かれた第1次世界大戦終結100周年の記念行事の昼食会で立ち話をしただけで「(INF条約などを)話し合う余地はなかった」(ロシアのペスコフ大統領報道官)。10月にロシアを訪問したボルトン米大統領補佐官がプーチン氏と面会し、パリで首脳会談を開くことで合意していたが、クレムリン(ロシア大統領府)は式典の主催者であるフランスの要請を受けて取りやめたとしている。

ボルトン氏の訪ロから日が浅いこともあり、米ロ間で首脳会談の準備が整っていなかった面もあるとみられる。米国のINF条約破棄方針に対してロシア側が協議を提案した「戦略的安定に関する新たな条約」の内容も不透明なまま。7月にヘルシンキで開いた米ロ首脳会談では2016年の米大統領選への介入を否定したプーチン氏にトランプ氏が同調して批判を浴びており、米側が慎重になっているとの見方もある。

ロシア政府に近い筋はトランプ氏が条約破棄を表明したことは「渡りに船だった」と明かす。通常兵器で北大西洋条約機構(NATO)に劣るロシアは核を安全保障戦略の軸に据えているからだ。「仮に条約が消滅しても責めを負うのは米国」との読みがあるという。米ロともに戦略兵器を強化する中国を意識している面もある。

11日の式典の合間にパリでロシア国営テレビのインタビューに答えたプーチン氏は「米国と対話の用意はある」としながら「INF条約を破棄しようとしているのは我々ではなく、米国だ」と強調した。

米国でトランプ氏とロシアの不透明な関係を巡る捜査が進むなかで、核協議は米国内の世論を抑えてトランプ氏とプーチン氏が接近を図れる唯一の材料となっている。ともに核問題をテコに関係修復を模索する思惑も透ける。

プーチン氏は11日のインタビューで核問題の協議について「重要なことは(首脳レベルよりも)専門家レベルで意見を交わすことだ」と指摘し、長期的な課題とする姿勢をにじませた。ロシア国際問題評議会のコルトゥノフ会長は「米ロ首脳会談の主要議題が核問題になるかは分からない」と指摘している。

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