【パリ=白石透冴】第1次世界大戦の終結100周年記念式典が11日、パリで開かれた。各国の首脳級約70人を前に、フランスのマクロン大統領は「大戦後に誰もが平和を誓ったが、ナショナリズムの高まりが2度目の大戦を生んでしまった」「古い悪魔が(現在)再度目覚めつつある」などとして今日の世界でみられるナショナリズムの兆候に強く懸念を示した。

ナショナリズムの高まりに懸念を示したマクロン仏大統領(11月11日、パリ)=ロイター
式典はマクロン氏が呼びかけて実施が決まり、トランプ米大統領、ロシアのプーチン大統領、日本の麻生太郎副総理兼財務相などが参加した。
マクロン氏は第1次大戦の悲惨な被害に触れた後、「恐怖心をお互いに戦わせるよりも、希望をお互いに足し合わせるべきだ」と各国首脳に国際社会での協調を呼びかけた。

式典に出席するマクロン仏大統領、メルケル独首相、トランプ米大統領、ロシアのプーチン大統領ら(11月11日、パリ)=ロイター
2度の大戦の反省からできたのが「独仏の友好、欧州連合(EU)、国連だ」と語り、米国などが自国第一主義に傾く中、多国間主義の尊重を訴えた。
また「愛国主義はナショナリズムとは正反対の位置にあるものだ」などと訴え、欧州など世界で広がりがみえるナショナリズムにクギを刺した。
各国首脳は11日午後にパリ北東部で平和、テロ対策、デジタル社会などをテーマにした「パリ平和フォーラム」に参加する。トランプ氏は不参加の見通しだ。