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米中間選挙、民主躍進の原動力は女性

【ワシントン=中村亮】6日の米中間選挙で、下院で過半数を奪還した野党・民主党躍進の原動力は女性だった。9日時点で下院で当選した民主党の女性候補は共和党の13人を大幅に上回る87人に上り、共和党の牙城を相次いで突き崩した。CNNの出口調査によると、女性当選が「重要」との回答は8割を占め、トランプ大統領による女性蔑視発言への反発などが後押ししたようだ。

米中間選挙で支持者と喜ぶ民主党の下院選候補オカシオコルテス氏=ニューヨーク=ロイター

米CNNテレビによると、9日時点で下院(定数435)では少なくとも合計で65人の女性議員が再選を果たし、新人候補の35人が当選を確実にしている。現在の女性議員は与野党の合計で84人だった。

約1万8000人を対象にしたCNNの出口調査では、女性当選が「重要」との回答は78%。ハリウッドのスキャンダルを起点としたセクハラ告発運動「#Me Too」が民主に追い風になった。女性への性的暴行疑惑が浮上した連邦最高裁判所判事の就任に「反対」は民主支持層の約9割に達した。

女性の躍進は共和の牙城を崩した。バージニア州7区では、民主の女性候補アビゲール・スパンバーガー氏が共和現職を破った。同区は40年以上にわたって共和が議席を確保していた。アイオワ州1区でも女性候補のアビー・フィンケナウアー氏が、トランプ氏の強い支持を受けた共和現職に競り勝ち、同区で初の女性議員となる。

ミシガン州とミネソタ州では、イスラム教徒の女性が初めて下院で当選を果たしリベラル派の勢いを印象づけた。マイノリティー(少数派)の当選が「重要」との回答は有権者の72%だった。ニューヨーク州でも「民主社会主義」を訴える民主のアレクサンドリア・オカシオコルテス候補が女性として最年少で当選した。同氏の母親がプエルトリコ出身の移民だった。

一方で、共和支持層のトランプ人気も改めて鮮明になった。米調査機関ピュー・リサーチ・センターの分析によると、保守的なキリスト教福音派の75%が共和候補に投票した。14年の中間選での支持率(78%)と同水準を保った。トランプ氏が選挙直前に心と体の性が一致しないトランスジェンダーを否定する政策や中間層を対象とした追加減税の構想を打ち出したことも奏功したようだ。

さらにCNNによると共和支持層では、トランプ氏の貿易政策が地元経済に「プラス」との回答が54%と「マイナス」(5%)を大きく上回った。中国製品への追加関税などによる貿易戦争は共和支持層の不満につながらず、米国の雇用を優先する方針を支持している。

トランプ氏の移民政策についても「適当」と「まだ弱い」との回答がそれぞれ60%、31%と保守層の支持を得た。トランプ氏は9日、不法入国者の難民申請を事実上拒否する方針を明らかにするなど強硬な不法移民対策を継続する見通しだ。

トランプ氏は中間選挙を20年の大統領選での再選に向けた通過点と位置づける。今後の選挙戦略を練る上で、16年の大統領選で番狂わせを起こしたトランプ氏の勢いが大きく失速していないことを確認できたのは大きな収穫となった。

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