2018年11月17日(土)

台湾・香川の漆芸交流始動 展覧会、2年かけ実現

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中国・四国
2018/11/9 20:49
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かつて香川県出身の漆芸家が台湾漆芸の生みの親となった縁で、2年前に話が持ち上がった台湾と香川の「漆芸交流展」がようやく実現し、高松市の香川県文化会館を会場に10日開幕する。香川県はこれを機に台湾との工芸交流を継続し、深めていきたい考えだ。

懇談する台湾の漆芸関係者と香川県知事ら(9日、香川県庁)

漆芸家は山中公(ただす)という人物で1886年生まれ。香川県工芸学校(現在の高松工芸高校)を経て、東京美術学校(同東京芸術大学)で漆工を学んだ。義父の縁で台湾に移住し、漆芸文化のなかった台湾で、漆器製作所や工芸学校を作り、技術を教え、土地の風土や伝統を生かした新しい作風を生んだ。

山中は台湾では「台湾漆芸の母」(朱文清・台北駐日経済文化代表処台湾文化センター長)としてよく知られた存在という。しかし、戦後、日本に戻ってまもなく1949年に他界したため、日本や香川の漆芸史には全く残っておらず、なかなかその人物像が分からなかった経緯がある。

9日は2年前に香川県に展覧会を提案した朱文清氏や、台湾で山中に直接教えを受けた漆芸家の子供である「第2世代」の3人の漆芸家、山中の孫夫妻らが浜田恵造知事を表敬訪問し、記念品の交換などを行った。

展覧会は25日までで入場無料。台湾所蔵の山中の作品のほか、その流れをくむ台湾の作家の作品を展示。また、音丸耕堂ら香川の名工の作品も合わせて展示している。

展覧会を取り持った東京芸大名誉教授で漆芸家の三田村有純氏によると、台湾の工芸は上手に世界をマーケットにしているという。香川県の工芸も学ぶところが多いとみられ、奇縁をどう深めるか、今後検討する。

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