全自動の植物工場、レタス出荷を開始 京都のスプレッド
植物工場ベンチャーのスプレッド(京都市)は関西文化学術研究都市(けいはんな学研都市)の新工場から商品出荷を開始した。苗の育成から収穫までをロボットがほぼ全自動で行う。従来に比べ約5割省人化できる。日産最大3万株のレタス栽培が可能になり、独自の野菜ブランドとして全国に出荷する。

出荷を始めたのは2018年3月に竣工した「テクノファームけいはんな」(京都府木津川市)。既存の亀岡工場(同府亀岡市)を合わせると同社の生産能力は従来比1.5倍に拡大した。レタスの種を培地で発芽させる作業は人手によるが、その後の工程はロボットなどが担う。独自のLED照明の導入で電力消費量を削減、野菜から蒸発する水を再利用するなど先端技術を組み込んだ。
植物工場は天候などに影響されず安定した生産が可能で、次世代の「農業」として注目される。今後、植物工場の先端ノウハウを中東など水資源に恵まれない地域に提供して事業を拡大する。