2018年11月19日(月)

11/19 1:00更新 マーケット 記事ランキング

  1. 1位: 「ソニー村」から「五反田バレー」に[有料会員限定]
  2. 2位: 小粒になった日本企業 長寿でも新陳代謝鈍く[有料会員限定]
  3. 3位: 東証データに透ける外国人の東芝買い 自社株買い狙い撃ち[有料会員限定]
  4. 4位: アップル弱気相場入り、崩れる投資の成功方程式[有料会員限定]
  5. 5位: 半導体装置、業績踊り場 米中摩擦・投資遅延が重荷[有料会員限定]

最新の市場情報

「※」は20分以上遅延
日経平均株価(円) 21,680.34 -123.28
日経平均先物(円)
大取,18/12月 ※
21,650 -170

[PR]

業績ニュース

自動車、深まる貿易摩擦懸念 今期は5社が営業減益

企業決算
自動車・機械
2018/11/8 21:30
保存
共有
印刷
その他

自動車メーカーを取り巻く環境が厳しくなってきた。大手7社の2018年4~9月期連結決算は4社が営業増益となったが、19年3月期は5社が減益の見通し。資材高や新興国通貨安が収益を圧迫し始めている。7日にはトランプ米大統領が自動車を念頭に日米貿易の不公正を主張した。保護主義政策が進めば、完成車生産や部品調達網も修正を迫られる。

決算発表する日産自動車の軽部博CFO(8日午後、横浜市西区)

決算発表する日産自動車の軽部博CFO(8日午後、横浜市西区)

「原材料価格の上昇や新興国通貨の下落で残念ながら減益となった」(軽部博・最高財務責任者=CFO)。日産自動車が8日発表した18年4~9月期連結決算は、営業利益が前年同期比25%減の2103億円だった。「米鉄鋼・アルミ関税引き上げの影響も一部でた」(軽部氏)という原材料高が539億円の減益要因になった。

4~9月期は、東南アジア諸国連合(ASEAN)や日本で販売を伸ばしたトヨタ自動車ホンダ三菱自動車スズキの4社が営業増益となった。ただ、世界の2大市場である米国と中国では貿易戦争が影を落とす。

米国の新車市場は金利上昇もあり減速している。そこに貿易戦争によるコスト増が加わって収益を圧迫する。日産は在庫や販売費の削減を優先して、販売台数が9%減った。「経済の不確実性が増すなか、販売改革に時間と手間がかかった」(軽部氏)

日産にとって米国はシェア10%を目標に量的な拡大を進めてきた市場。17年度で世界販売台数の約28%を占める。10月には現地で根強い人気があるセダンの量販車「アルティマ」を6年ぶりに刷新し立て直しを急ぐ。

トヨタの北米の営業利益は23%減った。北米トヨタ代表のジム・レンツ専務役員は「米国は消費者心理は良いが逆風も吹き、複雑性が増す」と、貿易問題や金利上昇、日用品の価格上昇などを懸念材料に挙げる。

世界最大の市場となった中国も伸びが鈍化している。日産は9月の販売台数が前年同月比で20カ月ぶりにマイナスとなった。ホンダは「米国の制裁で多少、需要が鈍化した」(倉石誠司副社長)ことで、4~9月期の中国の販売台数が9%減の66万台となった。「クリスマス商戦と春節に新型車を投入」して挽回を狙う。

4~9月期の中国販売が11%減の13万台となったマツダ。青山裕大常務執行役員は「現地の代理店によると他社も含め販売現場では、在庫が積み上がり早期に回復しない」と危機感を募らせ、台数を無理に追わず販売費用を減らす方針だ。

今後の業績も貿易戦争の影響が避けられない。通期の営業利益は日産やホンダなど5社で減る。横ばいを見込むトヨタは鉄・アルミの米関税引き上げの影響が通期で100億円の減益要因となる。増益の三菱自も「グローバル経済は不透明さを増している」(益子修・最高経営責任者=CEO)と懸念を示す。

米国、メキシコ、カナダが9月末に結んだ北米自由貿易協定(NAFTA)の新ルールは域内での部品調達率引き上げや賃金条件が導入される。部品調達網の見直しも各社の負担となりそうだ。

トヨタとマツダは21年までに米アラバマ州に新工場を建設する。投資額は16億ドル(1800億円)を見込むが、マツダの古賀亮取締役は新協定を受け「米国の部品調達は増やさざるを得ない」と、投資額が計画より増えそうだ。トヨタは通商リスクも踏まえ、米中で部品を含めた電動車を現地生産する検討を進める。

米国は中間選挙が終わり、トランプ大統領が日本の対米貿易黒字を改めて問題視しており、通商交渉で再び圧力を強める可能性もある。日産の軽部氏は「与えられた環境でベストを尽くすが、日産は自由貿易を支持しており、なるべく自由に活動したい」と収束への期待を示した。

今なら有料会員限定記事もすべて無料で読み放題

保存
共有
印刷
その他

電子版トップマーケットトップ

読まれたコラム