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ミネベアミツミ、ユーシンを買収 自動車部品再編に名乗り

ミネベアミツミは7日、自動車ドア関連部品メーカーのユーシンをTOB(株式公開買い付け)で完全子会社化すると発表した。ミネベアミツミの貝沼由久会長兼社長は積極的なM&A(合併・買収)で同社をベアリングから電子部品まで扱う総合部品メーカーに育てた。自動車部品は電動化の台頭などを背景に再編のさなかにある。再編の新たな核になりそうだ。

ミネベアミツミは2019年1月下旬、TOBでユーシン株を1株当たり985円で買い付けを始める予定。全株取得を目指し、買収額は約326億円を見込む。買収には手元資金を活用する。

買収劇の発端はユーシンのM&Aのつまずきだった。13年、自動車事業の売上高が2倍近くあった仏ヴァレオの自動車カギ部品部門を約200億円で買収。「小が大をのみ込む買収」と話題になったが、その後の経営で失敗し、16年11月期に96億円の最終赤字に転落する主因となった。

「海外生産の立て直しに力を貸してほしい」。ユーシンは18年8月、ミネベアミツミに支援を要請した。複数の支援候補候補と交渉したが、海外生産比率が9割と高く、海外事業のノウハウを持つミネベアミツミを最終的に頼った。

ミネベアミツミにとってユーシンの打診は「渡りに船」だった。貝沼氏はベアリングメーカーだったミネベアをM&Aを通じ機械精密加工から電子・通信部品までを手掛ける異色の総合部品メーカーに育て上げた。持論は「メカ」と「エレクトロニクス」の融合で、成長分野と見込むのが、その2つの融合が加速する自動車分野だった。

ミネベアミツミの18年3月期の連結売上高は8791億円。そのうち、自動車関連の売上高は約15%の1300億円。完成車メーカーへの直接取引が少ないのが課題だ。ユーシンの17年12月期の連結売上高は1686億円でドア関連部品を得意とし、マツダや独フォルクスワーゲン(VW)などを1次部品メーカーとして顧客をもつ。

7日に記者会見した貝沼氏は、自動車分野で3000億円規模に達すると自動車部品メーカーとして存在感を高められる点を強調した。

ただ、ユーシンが抱える製品群は、自動運転や電動化とは異なり、伝統的な自動車部品だ。「CASE」と呼ばれる自動運転や電動化など、新たな技術革新と絡んだ成長性は乏しい。

またユーシンは過去に社長交代の混乱や高額な役員報酬などで企業統治(ガバナンス)が問われた。ガバナンスの立て直しも、貝沼氏にとっての買収後の課題になる。

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