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業績ニュース

JXTG、上方修正でも株価下落 配当据え置きを嫌気

2018/11/7 22:00
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JXTGホールディングスは7日、2019年3月期の業績予想を大幅に上方修正した。純利益(国際会計基準)は前期比19%増の4300億円と減益予想から一転して増益となる。しかし発表を受けて株価は3%下落した。要因は配当予想の据え置きだ。出光興産昭和シェル石油が株主還元の強化を打ち出すなど横並びだった石油元売りの還元政策が崩れ、最大手のJXTGにも市場の圧力が高まっている。

JXTGは純利益の計画を1200億円積み増した。原油高による在庫評価益に加え、石油製品の利幅(マージン)が改善している。業界再編が進み、元売り各社はかつての安売り競争と距離を置く。国内のガソリン価格は3年11カ月ぶりの高値圏にある。

業績予想の前提となるドバイ原油の価格見通しを1バレル60ドルから72ドルに引き上げた。経営統合した東燃ゼネラル石油と生産や物流体制の効率化も進めている。

在庫影響を除く営業利益の見通しは前期比58%増の5900億円と従来予想から1000億円引き上げた。中期経営計画で掲げる今期の営業利益の目標は4000億円。これを達成するだけでなく来期の目標値である5000億円も上回る。

好業績にもかかわらず年間配当は前期比1円増の20円とする従来予想を据え置いた。記者会見した小野田泰取締役は株主還元の方針について「中計の進捗を見ながらさらに考える」と話すにとどめた。

今回の上方修正によりJXTGの予想配当性向は22%から16%に下がった。最終赤字で配当性向を算出できない15年3月期~16年3月期を挟んで8期ぶりの低水準になる。18年4~9月に実施した自社株買い300億円を含む総還元性向でみても2割強にとどまる。

石油元売り各社は配当性向がおしなべて低かった。業績悪化で純利益が大きく減った時を除けば1~2割が多い。しかし業界再編により横並びの構図は崩れつつある。

出光は昭和シェルと19年4月に経営統合する。統合後の3年間で総還元性向を50%以上にする方針を掲げた。昭和シェルの配当性向は3割程度と業界内では高かったが、出光興産は1割台にとどまる。統合新会社は昭和シェル並みか、それ以上の水準に配当性向を向上させ、投資家の評価を高めようとしている。

7日のJXTG株は決算発表後、一時4%安まで下げて約2カ月ぶりの安値を付けた。還元強化の方針が示されず、投資家が失望売りを出したとみられる。ある国内運用会社のファンドマネジャーは「業績が良くても株主還元を強化しないと意味がない」と話す。

製品の利幅改善や統合効果で好業績に沸くJXTGだが今後は稼いだ資金の使い道を問われる。業界再編が一段落し成長投資か株主還元のいずれかを選ぶ局面にある。

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