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柔軟な認定で1人でも多く救済を

旧優生保護法の下で障害者らに不妊手術が行われた問題で、被害者救済のための議員立法の方向性は固まったが、被害者側との意見の違いも大きい。実際に救済につなげるには課題が残る。

不妊手術を受けたのは約2万5千人だが、記録から名前が判明したのは現時点で2割に満たない。記録がない場合は手術痕や本人らの証言を基に認定するという。本人が十分に証言できないことも想定され、個々の事情に配慮した柔軟な認定が求められる。

被害者への通知方法も焦点の一つだ。政府側からは記録がある人にもプライバシー保護を理由に通知しないという。ただ本人が手術を受けたことを自覚していない例も少なくないとみられる。

全国で初めて仙台地裁に国家賠償請求訴訟を起こした原告の60代女性=宮城県=の義姉は「事の重大性を考えると被害者には『知る義務』があり、特定できた人には知らせるべきだ」と話す。政府や自治体、障害者施設などが協力し、一人でも多くの被害者を救済しなければならない。

1948年施行の旧優生保護法は戦前の国民優生法を引き継いだ。目的は「不良な子孫の出生防止」。戦後の人口増による食料不足が背景にあった。高度成長期に入っても不妊手術は多数行われたが、社会全体が無理解、無関心だったことがある。旧法が「障害者差別にあたる」として母体保護法に改正されたのは96年。しかし「当時は合法だった」というのが政府の見解で、被害者の救済は行われていない。

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