2018年11月17日(土)

景気基調判断「足踏み」に 24カ月ぶり修正 災害影響大きく

経済
2018/11/7 18:10
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内閣府が7日発表した9月の景気動向指数(CI、2010年=100)速報値は、景気の現状を示す一致指数が114.6と2カ月ぶりに低下した。景気の基調判断は「改善」から「足踏みを示している」に下方修正した。判断を変更するのは24カ月ぶりだが、9月は自然災害の影響が強い。貿易戦争の余波も含めた景気の実態をはかるには、災害の影響が薄れる10月以後が焦点になる。

9月の一致指数は前月比2.1ポイント低下した。景気の基調判断の変更は、この一致指数の動きを基準として自動的に決める。内閣府は16年10月から「改善」で据え置いてきた。今回は一致指数の月々の変動をならした「3カ月後方移動平均」が一定以上のマイナス幅になったため、「足踏み」に変更した。

一致指数の算出に使う9つの統計のうち、速報段階で公表されている7つすべてがマイナスに寄与した。影響が大きかったのは生産関連で、鉄鋼や電子部品、輸送用機械が振るわなかった。

9月は台風が関西を直撃。北海道では震度7を観測した地震が起こり大規模な停電も発生した。工場の稼働が停止し物流網も混乱したことで指数が押し下げられた。数カ月後の景気を示す先行指数も2カ月ぶりに低下し、0.6ポイント低い103.9となった。

今回の基調判断の下方修正で米中貿易摩擦などの影響がどの程度、響いたかは明確ではない。第一生命経済研究所の新家義貴主席エコノミストは「7~9月は主に自然災害が景気に影響したが、一致指数はもっと前から鈍化していた」と指摘。グローバル経済の減速がすでに日本の輸出の足を引っ張っている可能性もあるとみる。

SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミストは「グローバル経済減速の影響は今の日本の景気指標には出ていない」とした上で、10月以降を注視する必要性があると指摘する。9月の景気動向の悪化が一時的なものかどうかは、災害による下押し要因の解消が進んだ後の状況を見極めていく必要があるという。

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