高校冬山登山、例外に反対 那須雪崩の遺族弁護団
栃木県那須町で2017年3月、登山講習中の高校生ら8人が死亡した雪崩事故で、遺族の弁護団は7日までに、事故を受けて県立高で「雪上訓練を認めない」とした一方、標高が低い山での活動は冬も可能とする例外を残した県教育委員会のガイドライン案について「高校生の冬山登山を原則禁止する国の通知を逸脱している」と、見直しを求める意見書を提出した。
「標高が低くても、凍傷や低体温症などの危険はある」とし、冬山登山の例外的実施は、安全な場所で基礎的な内容にとどめるよう求めたスポーツ庁の通知に反していると批判した。
県教委は、山岳関係者を交えた登山計画審査会で、高校山岳部の活動ガイドラインの作成を進めており、9月に雪上での歩行訓練などを認めない方針を決定。標高千メートル未満で危険なルートがないような山は、冬でも活動を認める方向で議論を進めている。〔共同〕