福島でドローン配送開始 日本郵便、2局間を飛行
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日本郵便は7日、福島県の2カ所の郵便局間で、小型無人機ドローンを使った荷物の配送を始めた。当初は社内の書類やチラシを運び、実際の郵便物を配送できるかどうかの検討材料にする。運輸業界の人手不足を受け、将来は全国の山間地や離島などで活用したい考えだ。

書類や年賀状のパンフレットを積んだドローンは小高郵便局(南相馬市)の屋上を午前9時すぎに離陸し、約9キロ離れた浪江郵便局(浪江町)に約15分で到着した。

荷物には南相馬市の子どもたちが書いたドローンの絵やお菓子も同封され、受け取った吉田数博浪江町長は「物流の転換点になる。夢のある絵を頂けてうれしい」と笑顔だった。
ドローンは最高速度時速54キロで、重さ2キロまでの荷物を積める。当面は月に6日間、1日最大2往復する予定。
これまでは操縦者がドローンを目視外まで飛ばす場合、補助者を置いて機体を監視する必要があった。9月の国土交通省の基準改正を受け、機体へのカメラ設置など安全対策をすれば補助者なしでも飛行可能になった。今回が国内初の取り組みとなる。〔共同〕