東海第2原発の運転延長、規制委認可 地元同意が焦点

2018/11/7 11:25
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原子力規制委員会は7日、稼働から40年を迎える日本原子力発電東海第2原子力発電所(茨城県東海村)の運転期間の延長を認可した。東京電力福島第1原発事故後、原発の運転期間は原則40年に制限されたが、認可によって最長20年間延長できる。認可は福島第1原発と同じ沸騰水型の原発では初めて。再稼働には地元の同意が必要で、慎重な自治体もあり、再稼働の時期は見通せない。

日本原子力発電の東海第2原発(7月、茨城県東海村)=共同

原発の運転期間延長が認められるのは、関西電力の高浜原発1、2号機(福井県)、美浜原発3号機(同)に次いで3原発4基目。規制委は同日の定例会合で、東海第2原発の老朽化による影響を検証した延長審査の合格証となる「審査書」を決定した。同原発は稼働から60年となる2038年11月下旬までの運転が認められる。

東海第2原発は出力110万キロワットの大型原発で、1978年11月に営業運転を始めた。東日本大震災では外部電源が喪失し、5メートル超の津波に襲われた。震災で被害を受けた原発として初めて再稼働するとみられる。

原電は防潮堤の建設や耐震補強などの安全対策工事を21年3月までに終える計画だ。原子力発電専業の原電は稼働中の原発がなく、資金繰りが厳しい。1740億円以上とされる工事費用の確保にあたっては、東京電力ホールディングス(HD)と東北電力から資金支援の意向を取り付けた。

今後は再稼働に対する地元自治体の判断が焦点となる。東海第2原発は東京から約120キロメートルに位置し、首都圏で唯一の商業用原発だ。半径30キロ圏内に約96万人が住み、全国の原発で周辺の住民人口が最も多い。

原電は原発が立地する茨城県や東海村、周辺自治体の同意を得る必要がある。3月には、東海村や水戸市などの周辺6市村と「実質的な事前了解」の権限を認める新たな安全協定を結んだ。周辺自治体の中には再稼働に反対する意向を表明した首長もおり、議論や判断は難航が予想される。

規制委による東海第2の審査は原電の書類提出の遅れなどで停滞し、一時は稼働から40年の期限を迎える11月下旬までに終わらない可能性もあった。だが、9月に安全対策の基本方針の審査で合格が決まり、設備の詳細設計をまとめた工事計画も10月に認可された。

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