2018年11月20日(火)

群馬大、糖への欲求抑えるしくみ解明

北関東・信越
科学&新技術
2018/11/6 21:30
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群馬大学生体調節研究所の佐々木努准教授らの研究グループは、脳内でのホルモンや遺伝子の働きで糖分への欲求を抑える仕組みを解明した。糖尿病や肥満症の新たな治療法の開発につながる可能性がある。

研究グループはマウスを使った実験で、糖分を取ったときに肝臓から分泌することが知られている「FGF21」というホルモンが、子宮収縮などの際に働くホルモン「オキシトシン」の放出を促し、「十分糖を摂取した」というメッセージを送ることを確かめた。

オキシトシンは「愛情ホルモン」の別名を持ち、出産や授乳のほか、脳内で働くと社交性の促進やストレス耐性の強化といった作用があることが分かっている。

また、オキシトシンを発生させるオキシトシン神経細胞にある「SIRT1」という遺伝子が、糖分を取ったときに分泌されるホルモンであるFGF21に対する感度を高め、糖への欲求を抑えることを確認した。脳内のSIRT1をなくしたマウスは、糖を十分に食べたと感じにくくなったという。

SIRT1は「長寿遺伝子」とも呼ばれ、細胞内でさまざまな遺伝子の働きを調整する酵素の役割を果たしている。加齢とともに脳内のSIRT1が減少することから、年齢によって食べ物の好みが変わることに関係している可能性もあるとみている。研究結果は英科学誌「ネイチャー コミュニケーションズ」(電子版)に発表された。

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