日立システムズなど、J-SOX対応の経理用RPAサービス
日立システムズとグローウィン・パートナーズは2018年11月5日、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を活用して経理業務を自動化するサービス「経理自動運用シナリオ」の提供を開始したと発表した。NTTアドバンステクノロジのRPAツール「WinActor」で作成したソフトウエアロボット(ロボット)と、データの登録や管理、整合性チェックなどに利用するExcelシートを提供する。
両社によると、経理業務は自動化のニーズは高いものの、RPAの活用は進んでいないという。ロボットの仕様に問題があると、会計監査で指摘を受けてしまう可能性があるからだ。特に売上高の計上のように財務報告に関わる業務では、J-SOX(内部統制報告制度)を順守する必要がある。
新サービスは法令順守と自動化を両立させるのが特徴だ。グローウィン・パートナーズに所属する公認会計士が、不正やミスを防ぐ仕組みになるように自動化の業務フローを作成した。例えば売り上げデータの登録では、販売管理システムなどの売り上げデータを加工した段階で、いったんロボットを停止させる。データを人が確認した後、ロボットを再び起動して会計システムへの登録を自動実施する。
対象はスーパーストリームの会計パッケージ「SuperStream-NX 統合会計」のユーザー。会計システムへの売り上げデータ登録、会計システムからのデータダウンロード、分析資料作成など6つの業務について、作成済みのロボットとExcelシートを提供する。自動化する業務が3つの場合の料金は年額60万円(税別)。RPAツールの利用料や初期導入費、シナリオのカスタマイズ費は別途必要になる。
(日経 xTECH/日経SYSTEMS 白井良)
[日経 xTECH 2018年11月5日掲載]
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