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稲葉監督「日米野球、いろいろな可能性試したい」

東京五輪見据える

野球日本代表の「侍ジャパン」と米大リーグのオールスターチームが戦う日米野球が9日に開幕する(15日まで6試合、東京ドームなど)。4年ぶりに開催される今大会は、2年後の東京五輪に向けた貴重な強化の場となる。稲葉篤紀監督に日米野球に臨む抱負を聞いた。

日米野球に臨む日本代表を「経験のある選手と若手の融合チーム」と稲葉監督

――今回の代表はどのような観点で選んだか。

「東京五輪を見据えてというところを基本線にしている。経験のある選手には『ジャパンとはこういうものだ』ということを伝えてほしい。日の丸を背負って戦うことを経験し、五輪に向けてステップアップしてほしい若手も入れた。経験のある選手と若手の融合チーム。若手には『自分が野球界を背負っていくんだ』という意識を持つきっかけにもしてほしい」

――6戦ある中で打順も組み替えるのか。

「いろいろな可能性のあるメンバー。いろいろ試しても面白い。あまり固定観念を持たずにやりたい。今年に限っては、ある程度試せる年だと思っている。(各選手に)いろんな打順を打ってもらいたいと考えている」

――1番打者の構想は。

「1番候補はたくさんいる。一試合一試合、どうしたらその日の打順で点数を取れるのかを考えていきたい」

――4番打者の候補には山川(西武)らがいる。

「難しい。正直言ってすごく悩んでいる。打順も考えたとき、打てる選手ばかり並んでも全く動けないし、どうするのが一番チームとして機能するかを考えている。山川や岡本(巨人)が4番に入ったときに(打線として)どうなのか、いろんなことを考えながら決めたい」

西武・山川は4番候補の一人=共同

――山川、岡本の今季の活躍に対する評価は。

「山川には今年にかける意気込みをすごく感じていた。シーズンで活躍しないと侍ジャパンには選ばれないという彼の考えはしっかりしている。それで見事に結果を残した点を評価したい。岡本は周りからも期待される中、巨人の4番を務めてあれだけの成績を残した。シーズン中には三塁も守った。今、本当に侍ジャパンの三塁手を探しているところなので、岡本を三塁で起用したいという考えを持っている」

――監督の初陣だった2017年11月のアジアプロ野球チャンピオンシップの複数の代表選手が今回も選ばれた。彼らの成長をどう見ているか。

「特に外崎(西武)が非常に成長して、今季の姿を頼もしく見ていた。彼は複数のポジションを守れ、ガッツもある。これからも楽しみに見ていきたい」

――シーズン中の活躍が目に留まり、代表に呼んだ選手はいるのか。

「特に左腕の笠原(中日)は特殊球、あのチェンジアップが大リーガーにどこまで通用するのかを楽しみにしたい。左投手が大事になると思い、今回もしっかり選んだ。高梨(楽天)は非常に気持ちの強い投手。今季は調子を落としたが、シーズン後半に強い球をまた投げられるようになった」

――二塁には菊池(広島)がいる。今季3度目のトリプルスリー(打率3割、30本塁打、30盗塁)を達成した山田哲(ヤクルト)をどう起用していくのか。

「非常に難しいが、二塁手と指名打者を考えている。彼には足もある。菊池が先発した場合は代走という選択肢もある。2人をうまく使っていきたい」

――移動日を挟んで6試合ある。抑えは1人に固定して、先発は6人で回すのか。

「連投すれば中1日とルールが決められている。山崎(DeNA)が抑えの第一候補だが、連投が難しく、点差次第で状況も変わる。後ろの投手は臨機応変にやっていきたい。先発は6人だが、80球の球数制限があるので四~五回で降板になる。以降はチームでは先発の投手を2番手の『第2先発』で使うことを考えている」

DeNA・山崎は抑えの第一候補=共同

――監督としてのカラーをどう打ち出していくか。

「ずっと掲げているスピード・アンド・パワーの両面を出していきたい。長打を期待されている選手、スピードを求められている選手がいるので、両方をしっかりと融合して勝ちたい。基本的には盗塁はフリーにしたい。国際大会ではなかなか走れない。投手もボークを取られるぎりぎりの線で、けん制を入れてくる。代表戦では安全策になる傾向があるが、どんどん盗塁を仕掛けてもらいたい。全てを任せるわけではないが、能力があり、試合の中で何をしないといけないかをわかっている選手たち。たくさんのサインを出すことはないだろう」

――打者ならば動く速球への適応力など、国際大会で通用する選手を見極める場にもなるのか。

「当然それはある。米国の投手は独特のフォームで、日本の投手みたいにゆったりとは投げない。そういう投手に対して各打者がどんな対応をするか見たい。とにかく経験は非常に大事。動く球への対応はすごく難しいので、若手に体感してもらいたい」

――大リーガーとの対戦から選手たちに感じてほしいこと、監督自身が楽しみにしていることは何か。

「大リーグの一流選手と対戦できる機会はなかなかない。選手には素晴らしい経験になると思う。自分の持っている力を思い切って出して勝負し、挑戦してもらう。その中で何を感じるか。2年後の五輪までに、何が通用して何が足りないかを見つけてもらい、成長してくれたらいい。コーチで参加した前回の4年前は、非常に面白い打撃練習をしている大リーガーもいて、話を直接聞いたこともある。貴重な交流の場でもあるので、彼らがどのようなことを考えて練習しているのか、選手にも積極的に勉強してほしい」

――様々なことを試す機会であると同時に、勝つことも大事になる。

「日の丸を背負った戦いは勝つのが一番。とにかく全部勝ちにいく」

(聞き手は常広文太)

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