2018年11月20日(火)

ソフトバンク、6800人配置転換 通信から新規事業へ

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2018/11/5 23:23
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ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長は5日記者会見し、携帯電話の通信料金を値下げすることを明らかにした。2019年度から格安ブランドのワイモバイルの料金を1~2割程度下げる。通信事業に携わる従業員約6800人を新規事業に配置転換し、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)に置き換えてコストを削減する。

菅義偉官房長官が8月に日本の携帯電話料金について「今より4割程度下げる余地がある」と述べたことを受け、NTTドコモは、19年度から通信料金を2~4割程度下げると表明した。KDDI(au)は、「同じ規模で追随することはない」(高橋誠社長)としながらも、さらなる値下げに含みを持たせている。

19年には楽天が携帯事業者として参入し、格安スマートフォン(スマホ)並みの料金を提供する見込みだ。今回、ソフトバンクもワイモバイルでの値下げに踏み込んだことで、携帯料金を巡る値下げ競争はさらに広がる可能性がある。

ソフトバンクはメインブランドで9月から端末と通信の料金を切り離した「分離プラン」を導入した。孫氏は会見で「すでに25~30%の値下げをしたという認識だ」と述べた。ワイモバイル以外のさらなる値下げについては明言しなかったが、政府の要請については「たゆまない努力を続けていく」と繰り返した。

料金の引き下げ実現のため、業務の効率化を進める。柱が通信事業にRPAを活用することによるコスト削減だ。

孫氏は通信事業に関わる社員のうち4割を新規事業に配置転換することを明らかにした。通信子会社ソフトバンクの全社員、1万7200人のうち単純計算で6800人が対象となる。人員削減はせず、人工知能(AI)やあらゆるモノがネットにつながるIoT関連など、成長が見込まれる新規事業に振り向ける。すでに非通信の分野を強化しており、こうした流れを加速させる。

通信子会社は12月中にも東京証券取引所への上場を控えており、値下げをしても増益を確保できる体制を整え投資家の理解を求める。

ソフトバンクなどが導入する分離プランは、これまで通信会社側が負担していた端末の購入補助を無くす代わりに通信料金を下げている。そのため、高いスマホを買う場合は消費者の負担が変わらない可能性もある。これについて孫氏は「(消費者は)安い端末を選択しやすくなる。今までは高い端末を中心に販売していたが選択肢が広がる」と述べた。

日本の携帯料金については海外に比べ高いとの指摘がある。内外価格比較が政府の値下げ圧力の根拠の一つになった。これについて孫氏は、ソフトバンクのデータ通信料の安さを挙げ「米国や欧州の通信事業者と比べても、世界で最も安い事業者の一つ」との認識を示した。

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