マレーシア首相、筑波大に分校を要請 博士号授与式で
マレーシアのマハティール首相は5日、筑波大に同国内への分校設置を要請した。マレーシアにはオーストラリアや英国などの大学が分校を置いているが、日本の大学はない。前回の首相在任時、日本などから学ぶ「ルック・イースト」を唱えた同氏。「仕事や学習に勤勉な日本式の教育を取り入れたい」と語った。

マハティール氏は5日に来日し、筑波大の東京キャンパス(東京・文京)を訪問。同大から名誉博士号を授与された。この際、筑波大の永田恭介学長に分校設置を要請した。「マレーシアの学生にとって留学はコストがかかる。分校を通じて海外大学の学位を自国で取得できる仕組みは良い」と述べた。
筑波大の国際室は「分校をつくるとなると、文部科学省の認可などが必要となる。具体的な方針やスケジュールは未定」(担当者)としている。
マハティール氏は18年8月、立命館アジア太平洋大(大分県別府市)にも分校の設置を要請した。筑波大は17年、マレーシア工科大学と組み、環境科学などで両校の連名による修士号を取得できる「国際共同学位プログラム」を開始している。