千葉の地銀各行、定型作業を自動化 営業人員を増強 - 日本経済新聞
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千葉の地銀各行、定型作業を自動化 営業人員を増強

千葉県内の地銀で定型作業を自動化するRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の導入が加速している。京葉銀行は10月から住宅ローンの審査業務で活用を開始。千葉銀行は本部で適用業務を順次拡大し、2018年度中に年間1万時間分の業務量の削減を目指す。浮いた人員を営業やコンサル業務に振り分け、生産性を高める。

京葉銀はインターネットで申し込まれた住宅ローンの仮審査業務でRPAを導入した。仮審査に必要な顧客の勤務先や収入などの個人情報はこれまで、行員が審査システムに手作業で入力していたため、1件当たり約40~60分の作業時間がかかっていた。

入力業務の大半をRPAで自動化することで、1件当たりの作業時間はほぼ半減したという。最終的な顧客への審査結果の回答も最大40分程度短縮し、最速で1時間以内でできるようになった。

将来的にはファクスなどによる住宅ローン関連の申し込みなどもRPAで自動化し、年間5333時間の業務時間削減を目指す。無担保ローンなど他の融資業務でもRPA導入を検討する。本支店内の事務作業量を削減し、配置換えなどで営業人員を増員する。2021年3月末までに18年3月末比で約200人増やす計画だ。

千葉銀行は住宅ローンの事前審査システムへの入力やローンの案件ごとの分類作業でRPAを新たに導入した。同行は4月から税務署など公的機関からの取引照会業務でRPAの利用を始めたが、住宅ローンのほか、取引先企業の財務データのシステム登録、相続関連のデータ入力などでもRPAの利用を拡大している。

RPAの導入効果を検証し、手作業で入力しているほかの本部業務でも順次拡大する。RPAの活用で18年度中に年間1万時間分の業務量削減を目指しており、浮いた人員はコンサルや営業に振り分けていく方針だ。

千葉興業銀行もRPAの導入を推進するため、本店内のIT企画室が各部署からRPAを導入可能な定型的な業務について聞き取りを始めた。18年度中に経理部門など一部業務での先行導入を予定しており、最終的には年間2万時間分の業務量削減を目指す。

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