2019年9月20日(金)

ドバイ原油2カ月半ぶり安値 イラン制裁適用除外で

2018/11/5 19:11
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原油価格が下落している。アジア市場の指標となる中東産ドバイ原油のスポット価格は5日、1バレル71.30ドル前後と前週末より0.70ドル安く、2カ月半ぶり安値圏にある。米国は同日、主要産油国イランに原油取引を含む経済制裁の第2弾を再開。一部の国にイラン産原油の禁輸の適用除外を認める見通しとなり、供給不足への懸念が和らいだ。

国際指標となるニューヨーク市場のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油先物は日本時間5日夕の時間外取引で1バレル62ドル台。7カ月ぶりの安値圏にある。東京商品取引所の原油先物(期先)も5日の清算値が1キロリットル4万9430円と、2カ月ぶりに5万円を割り込んだ。

今回市場に伝わった売り材料は、米国がイラン産原油の禁輸について日本など8カ国・地域に180日間の適用除外を認めるとする内容。「制裁でイランの供給が落ち込むことへの警戒がいったん緩んだ」と日産証券の菊川弘之主席アナリストは指摘する。

トランプ米政権は5月にイランへの制裁再開を表明し、同国産原油の輸入停止を各国に求めてきた。消費国では買い控えが拡大した。

国際エネルギー機関(IEA)によるとイランの輸出量は9月に日量163万バレルと、4月の3分の2に減った。供給減への懸念を背景にWTIは10月初めに1バレル76ドル台と2014年11月以来の高値をつけていた。

その後、米国の株価が急落し原油にも売りが波及した。米長期金利の上昇に端を発した新興国通貨の下落や、米中両国の貿易戦争で新興国の経済が打撃を受け、世界の原油需要が落ち込むとの観測も台頭。米国やロシア、サウジアラビアなどが増産するなか目先の相場は弱含む可能性もある。

ただトランプ政権はイランの原油輸出をゼロにする構えを崩していない。暖房燃料の需要が伸びる冬が近づくなか「石油輸出国機構(OPEC)加盟各国の生産余力が縮小している」(野村証券の大越龍文シニアエコノミスト)ことも相場の支えになる。原油価格の下落が続くとの見方は限られている。

■原油安、石油製品価格に波及

原油相場の下落を受け、石油製品のスポット(業者間転売)価格も直近高値の10月上旬から1割下落した。需要期入りしたものの引き合いが伸び悩む灯油は、だぶつき感があり下落が目立つ。

灯油のスポット価格は1キロリットル6万7250円(京浜地区、海上物)前後。この1カ月で13%下落した。原油の値下がりに加え、11月に入っても気温が高く、寒冷地の消費が本格化していないことも背景にある。

例年この時期は、灯油がガソリンや軽油の価格を上回ることが多い。現在は両商品に比べ灯油が6~7%安い。「原油の下落を受け、高値で仕入れた在庫を手放したい商社勢が多い」(大手燃料商社の部長)との指摘がある。

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