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日本近海のシャチ、PCB汚染で苦境 生息数半減も

毒性が強く、国際的に使用が規制されたポリ塩化ビフェニール(PCB)の海洋汚染が続いており、日本近海などで100年後にシャチがほぼ絶滅する恐れがあるとの研究結果をデンマークのオーフス大などのチームが5日までにまとめた。

シャチは世界の海に生息し、食物連鎖の頂点にいるため汚染物質が蓄積しやすい。チームは、今後30~50年で生息数が半減する海域が出かねないとも指摘し「対策強化を急ぐべきだ」とした。

PCBは1970年代に日本を含む多くの国が生産や使用をやめ、2001年に採択されたストックホルム条約でも規制された。だがPCBを含む機器がまだ残っているため壊れて漏れ出たり、回収後に適正に処理されなかったりして、一部が川や海に流出している。

チームは各地のシャチ約350頭のPCB濃度に関する既存のデータを収集。米アラスカ州やカナダの沿岸など一部を除き、体内のPCB濃度は繁殖や免疫などに影響が出ると報告されている1キロ当たり50ミリグラムを上回ることが分かった。

さらに、今後もシャチに一定のPCBの蓄積が続くと仮定して、今後100年間で出産数や死亡率などがどう変化するかを海域ごとに予測した。すると、30~50年後に日本やブラジル、英国の近海、北東太平洋などで生息数が半減すると推定された。100年後には、日本や米ハワイ、西アフリカの沖で、ほぼ絶滅するとの結果になった。

チームはPCB以外にも、過剰な捕獲や、人の活動に伴う騒音がシャチの脅威になっていると指摘した。成果は米科学誌サイエンスに発表した。〔共同〕

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