中国とパキスタン、「一帯一路」で協力継続

2018/11/4 21:24
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【北京=高橋哲史】中国の李克強(リー・クォーチャン)首相とパキスタンのカーン首相は3日、北京で会談し、巨大経済圏構想「一帯一路」での協力継続を確認した。パキスタンは同構想に伴う輸入の拡大で外貨不足に陥っており、中国は巨額の資金支援に応じたもようだ。アジアの新興国で「一帯一路」にからむ事業の縮小が相次ぐなか、これを食い止めようとする中国の動きが表面化してきた。

中国国営新華社が4日公表した共同声明によると、カーン首相は「習近平(シー・ジンピン)国家主席が提唱した『一帯一路』は地域と国際間のつながりを強化する」と称賛した。両国は一帯一路の一環で、発電所や道路などのインフラを約620億ドル(約7兆円)かけて整備する「中パ経済回廊」(CPEC)の建設を進めており、その加速でも一致した。

パキスタンはCPECに必要な電気設備や鉄鋼製品などの輸入急増で、深刻な外貨不足に陥っている。10月19日時点の外貨準備高は78億ドルと2年前に比べておよそ6割減り、対外的な支払いが滞りかねない状況だ。

カーン首相は習近平国家主席とも2日に会談し、資金支援を要請した。具体的な額は明らかにしていないが、中国はパキスタンへの資金支援に応じる代わりに、カーン首相から一帯一路に対する協力の継続を取りつけたとみられる。

中国の李首相はカーン首相との会談で、CPECについて「十分な論証をへたもので、ビジネスの原則に合致しており、経済的な見返りもある」と語った。中国が一帯一路の沿線で採算の合わない事業を進め、関係する発展途上国を借金漬けにしているという米欧の批判を意識した発言と受け止められている。

カーン首相は「引き続き中パ経済回廊の建設を断固として推進し、強力な措置を講じてプロジェクトおよび中国の機関と人員の安全を守る」と応じた。パキスタンが今後も一帯一路に全面的に協力する考えを鮮明にしたことで、ミャンマーなど一帯一路の事業縮小に動くほかの国にも影響する可能性がある。

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