2019年2月17日(日)

あずさ、デジタル監査100人体制へ AIで不正検知も

2018/11/2 12:08
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日経クロステック

あずさ監査法人は2018年11月1日に記者説明会を開き、データ可視化やビッグデータ解析などを駆使したデジタル監査を強化する方針を発表した。現在60人が所属する専門部署「次世代監査技術研究室」を、2年後をめどに100人体制とする。

KPMGイグニション東京の様子

KPMGイグニション東京の様子

あずさ監査法人が提携関係にあるKPMGジャパンと共同で18年7月に開設したデジタル技術の開発拠点「KPMGイグニション東京」の説明会で明らかにした。

■データ分析の専門家に

新たに増やす40人の大部分はデータサイエンティストなどデータ分析関連の専門家にする予定だ。現在の次世代監査技術研究室には会計士とIT(情報技術)系技術者、データ分析専門家がそれぞれ約20人所属する。不正検知など監査に役立つ技術として特にデータ分析に着目しており、増員で50人以上をデータ分析専門家が占める体制にする考えだ。

データ分析は、例えば部門別の時系列の売り上げ推移から不自然な増加をあぶり出すなど、統計的な手法を使って会計士が重点的に監査すべきポイントを示唆する。データ可視化も組み合わせて、既に監査で実導入している。同研究室で確立した監査技術は、企業監査を担当する会計士が使えるよう現場への移転も進めているという。

■AIが不正の可能性判定

人工知能(AI)を活用した監査の研究開発の現状も説明した。会計の専門知識を答えるFAQ型のAIを開発し現場部門に公開しているほか、企業が公開した過去の有価証券届出書から不正の可能性を判定するAIを開発し社内で試験運用している。

企業内の会計処理データのパターンからAIが不正の可能性を示唆するような、実際の監査へのAI活用も「今後1~2年で始まる」(次世代監査技術研究室の小川勤室長)とした。ただし、会計士が監査に用いている情報は、企業内の会計処理データのほか不定形の文書などもある。特に日本語は語句の多様性から学習が難しく、AIによる不正検知の精度向上が課題だとした。

KPMGイグニション東京にはKPMGコンサルティングのデジタル部門も入居しており、顧客企業の担当者を招いた共創の拠点などに使っている。タッチパネル式の大画面ディスプレーを備え、データ分析の結果をその場で共有できるスペースなどを設けた。

(日経 xTECH/日経コンピュータ 玄忠雄)

[日経 xTECH 2018年11月1日掲載]

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