/

Apple、7~9月32%増益 単価上昇も販売台数伸びず

【シリコンバレー=佐藤浩実、ニューヨーク=宮本岳則】米アップルが1日発表した2018年7~9月期決算は、純利益が前年同期比32%増の141億2500万ドル(約1兆5919億円)だった。ただ、主力商品のスマートフォン(スマホ)「iPhone」の販売台数は前年比で横ばいの4689万台と市場予想(4750万台)に届かず、株価は時間外取引で一時、7%安まで下げた。

売上高は20%増の629億ドルだった。売上高、純利益ともに7四半期連続で前年同期を上回り、7~9月期として過去最高だった。アップルは9月に「XS」など3機種のiPhoneを発表。うち最安モデルの発売は10月で7~9月期の販売実績には含まれず、販売台数が伸び悩む一因になった。

一方、大画面モデルなど2機種は9月中に発売した。価格帯を引き上げたことで7~9月期の平均販売価格は、前年よりも28%高い793ドルに上昇した。市場予想の751ドルも大幅に上回り、増益につながった。アップルが力を入れている音楽配信などのサービス部門の売上高は17%増の99億8100万ドルだった。

販売台数の伸び悩みを単価上昇で補ったアップルだが、課題も浮き彫りになった。10~12月期の売り上げは890億~930億ドルと予想。前年比で横ばいから5%上回る水準だが、市場予想にはわずかに届かなかった。7~9月期の販売実績や予想の弱さがたたり、アップル株は決算発表後の時間外取引で一時7%安まで売られ、時価総額が1兆ドルを割り込んだ。

1日の決算説明会では10~12月期から、iPhoneやパソコン「Mac(マック)」といった製品別の四半期の販売台数を開示しないと表明した。ルカ・マエストリ最高財務責任者(CFO)は「90日間の販売台数は必ずしも我々のビジネスの強さを反映しない」と説明したが、台数の伸び悩みが顕著になったタイミングだけに、悪材料と受け止められたようだ。

市場では売上高全体の2割近くを占める中国について、米中貿易戦争や景気減速、中国政府によるゲームアプリへの規制強化などの影響を懸念する声が強まっている。7~9月期の売り上げは114億1100万ドルと5四半期連続で前年同期を上回り、ティム・クック最高経営責任者(CEO)は決算説明会で、「トルコなど一部の新興国はマクロ経済の弱さがあるが、中国はあてはまらない」と主張した。

米投資助言会社インバーネス・カウンセルのチーフ投資ストラテジスト、ティム・グリスキー氏は「今回の決算では、欧州や中国の景気減速が影響する懸念を払拭できなかった」と指摘する。

ただiPhoneの単価上昇を評価する声は多く、7~9月期の販売台数の伸び悩みも「新型の発売を控えていたので、一部の消費者は買い替えを先延ばしにしていた」(米運用会社)との指摘もある。2018年9月期の通期で見ると、売上高は前の期比16%増の2655億9500万ドル、純利益は同23%増の595億3100万ドルとなり、いずれも3期ぶりに過去最高を更新した。

初割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン