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代替わりに伴う10連休、交錯する期待と懸念 旅行客増、人手不足

代替わりに伴い、2019年4月27日~5月6日のゴールデンウイーク(GW)は1年限りの10連休となる見通しだ。観光や外食、小売業界を中心に経済波及効果が大きいとの見方が強い。一方で、長期休暇で企業活動が止まることもあり、GWへの期待と懸念が交錯している。

サンリオはグループ会社が運営するテーマパークのサンリオピューロランド(東京都多摩市)で期間中の入場者数が前年同期比で5~8%伸びると予測。東京ディズニーリゾート(千葉県浦安市)を運営するオリエンタルランドも「天候にも左右されるが、かなりのプラス要因と期待できる」(片山雄一取締役)。

日本旅行ではGW期間中の海外旅行の足元の予約者数が前年同期比で5倍。特に移動時間がかかるヨーロッパが人気だという。欧州での添乗員付きツアーの商品数を前年比1.5倍にして対応。すでに満員となったツアーもあるという。クラブツーリズム(東京・新宿)でも海外旅行商品の販売を9月から開始。売れ行きが好調だ。

節約志向や天候不順で苦戦が続く外食も期待を寄せる。リンガーハットは派遣社員の増員など需要増に対応する方針だ。秋本英樹社長は「来店客も増え、大歓迎だ」と話す。小売業界では、家電量販店では行楽シーズンにデジタルカメラなどが販売が伸びる傾向になる。ビックカメラは「連休が長くなれば来店客の増加も見込める」とし、祝賀ムードの高まりに合わせた販売促進を展開する予定だ。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の鹿野達史氏の試算によると、10連休は通常のGWに比べ、9265億円の消費押し上げ効果がある。休みが単純に3日間増えることを加味した試算のため、長期休暇を勘案すれば「効果はさらに大きくなる可能性がある」(鹿野氏)という。

第一生命経済研究所の永浜利広氏によると、スーパーやネット通販などで連休前の駆け込み需要があれば、配達員の不足に拍車がかかる。旅行需要が増えても、地方の観光施設など受け入れ側の賃金コストが負担だ。

運転手不足が深刻な運送業界では懸念が広がる。企業間物流が前倒しとなり、輸送需要が膨らむ見込みでトラック確保が難しくなる可能性がある。「人手に余裕のある業者は皆無。荷物を運びきれないなど混乱が広がりそう」(関西の運送業者)

金融市場は株価などは例年にない値動きになりそうだ。10日間も休日が続けば連休前後の振れ幅が大きくなる可能性がある。株式市場は休場になるため海外発で大きな材料が生じても現物株を売買できない。為替は世界で24時間を通じて取引されるため連休中でも市場は開いている。ただ円がからむ取引は売買量が減ると予想され、通常より少額の売買で値動きが大きくなる可能性がある。

一方、鮮魚や青果などを扱う東京都の豊洲や大田といった中央卸売市場は10連休にはならない。例えば、水産と青果市場は4月29日と5月3、6日に臨時開場。東京食肉市場も5月3日に臨時開場する。「例年大型連休中でも臨時開場日を設けており、来年も通常どおり対応する」(都中央卸売市場総務課)

永浜氏は「人手不足の環境での大型連休は懸念もあり、マイナス面もある」とみている。

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