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米、イエメン戦闘の早期終結を サウジに空爆停止要求も

【ワシントン=中村亮】ポンペオ米国務長官は10月30日、イエメンでの戦闘の早急終結を求める声明を発表した。イエメン内戦に介入するサウジアラビアには人口密集地域での空爆を停止するよう要請。サウジとの同盟関係の維持に向け、内戦での人道被害の拡大でサウジ政府を非難している米議会に配慮したとみられる。

ポンペオ氏は声明で、「紛争を終え、紛争を妥協に置き換える時だ」と訴えた。イランの支援を受けるシーア派武装勢力「フーシ」と、サウジ主導の連合軍は2015年から戦闘を続けている。ポンペオ氏は和平を主導するグリフィス国連特使のもとで、信頼関係の構築に向けた協議を11月中に第三国で始めるべきだとも訴えた。

米メディアによると、マティス国防長官も30日、ワシントンでの講演でイエメン内戦について「これから30日以内にすべての当事者が和平協議のテーブルにつくことを望む」と強調。サウジにも譲歩を迫った。米軍は連合軍の戦闘機に空中給油をしたり、民間人の被害を最小に抑えるための軍事訓練を提供したりしている。

トランプ政権は議会の懸念に配慮する姿勢を見せることで、サウジとの同盟関係を維持するねらいがありそうだ。連合軍が8月に子ども40人を含む多数の市民の死傷者を出すと、議会からは連合軍への支援を打ち切るべきだと非難する声があがった。だが国務省は9月、サウジが民間人の被害を抑える措置をとったとして支援継続を決め、議会と対立していた。

10月にはサウジ人著名記者ジャマル・カショギ氏の殺害にサウジ政府が関与したことが明らかになった。議会では、サウジ向けの武器輸出の停止や駐米サウジ大使の追放といった厳しい制裁措置をとるべきだとの声が広がっている。

トランプ政権はイランの中東での影響力抑止やテロ撲滅に向け、サウジとの緊密な連携を進めてきた。11月上旬にはイラン産原油の取引を禁じる制裁が発動される。原油価格の上昇を抑えるには産油国サウジの協力が不可欠とみる。記者殺害事件をめぐっても、現時点で実行犯の査証(ビザ)の停止にとどめて同盟関係に亀裂が入らないよう配慮している。

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