2019年5月26日(日)

三井物産、燃料用石炭の新規開発撤退 権益売却も

2018/10/31 14:03
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三井物産は31日、燃料用石炭(燃料炭)を産出する鉱山の新規開発から撤退すると明らかにした。石炭は環境保護の観点から投資家などに敬遠されていることに対応する。オーストラリアなどで保有する鉱山の売却も検討する。総合商社では丸紅も石炭火力発電の縮小を表明しており、「脱石炭」の流れが広がってきた。

鉄鋼原料の石炭(原料炭)は投資を続ける

31日の決算説明会で安永竜夫社長が「燃料炭への新規投資はしない」と述べた。三井物産はオーストラリアなどに鉱山を持っており、燃料用の石炭を年間350万トン生産している。安永社長は「機会があれば鉱山の売却を検討する」とし、燃料用石炭の生産からの撤退も示唆した。

一方、鉄鋼原料のコークスになる石炭(原料炭)は、製鉄に欠かせない素材であるため投資を継続する。西アフリカのモザンビークなどで年間930万トンを生産している。原料炭の鉱山から副産物として産出する燃料炭の販売は続ける方針だ。

発電事業では二酸化炭素(CO2)排出が少ない技術を使った石炭火力発電所に限って、石炭の利用を継続する。三井物産は9基分の原子力発電所に当たる約900万キロワットの発電事業を手掛けており、このうち2割を石炭火力が占める。既に大半が「超々臨界圧」といったCO2排出が少ない技術を採用している。

石炭の代わりに、環境に比較的優しい液化天然ガス(LNG)や再生可能エネルギーへの投資を増やす。LNGは米ルイジアナ州で2019年に生産を開始するほか、モザンビークでの開発も検討している。

再生可能エネルギーは発電事業に占める比率を現在の16%から、30年までに30%に引き上げる。安永社長は「再生エネは一つ一つの発電容量が小さいため手間と時間をかけてやっていく」と話した。

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