人工知能(AI)開発のプリファード・ネットワークス(東京・千代田)の西川徹社長は30日、日本記者クラブで記者会見し「パーソナルロボットは、パソコン、スマートフォン(スマホ)に続く産業になる」と話した。端末に左右されずに動く基本ソフト(OS)が普及を後押ししたパソコンを引き合いに、「多くの開発者が簡単に自由自在にアプリケーションをつくれる仕組みが必要だ」と指摘した。
西川社長は自社でロボットをつくるかどうかは未定とした。ただロボットを動かすアプリケーションや、ロボット開発者向けに基盤となるシステムを提供し事業化する計画だ。
プリファードは自動運転技術で使うAIも開発している。自動車メーカーだけでなく、IT(情報技術)企業や半導体など業界をまたいで世界的に開発競争が激しくなっている。「日本勢はスタートに出遅れ、開発で後れをとっている」とする一方、「(歩行者などを捉える)目の部分は自動運転以外でも応用可能で、重要な技術領域」との見方を示した。西川社長は「立ち位置を見極めながら投資することが重要だ」と指摘した。