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業績ニュース

シャープ、18年7~9月期 7四半期ぶり減収

2018/10/30 20:30
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シャープが30日発表した2018年7~9月期連結決算は純利益が前年同期比7%増の217億円だった。液晶パネルがパソコンや車向けに伸び採算性が高まっている一方で、売上高は7四半期ぶりのマイナスとなった。かねてけん引役だった中国の液晶テレビ販売が振るわず、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の下での拡大戦略の足かせになっている。

売上高は2%減の5951億円。四半期ベースでの減収は16年8月に鴻海の傘下に入った直後の16年10~12月期以来だ。部門別に見ると家電や電子部品の関連部門の売り上げは伸びたが、液晶テレビを含む部門が2471億円と9%減り足を引っ張った。

鴻海の傘下に入って以降、シャープは中国での液晶テレビ販売を鴻海側に全面的に委託した。鴻海グループの販売会社は安値攻勢でシェアを急拡大。18年3月期は中国でのテレビ販売台数は約400万台と前の期から倍増した。だが鴻海側の販売コスト負担は重く、かつて高級品に位置づけられたシャープのブランド力の低下も招いた。両社は戦略を転換。販売台数を落とさざるを得なかったのが減収の真相だ。

今年9月には戴正呉会長兼社長が中国代表を兼務してシャープが中国での販売も主導する体制に切り替えた。「量と質のバランスを取るのが次の戦略だ」(戴会長兼社長)。収益性を重視すれば飛躍的な売り上げの伸びは期待しづらい。シャープは30日、19年3月期の売上高見通しを2兆6900億円と2000億円引き下げた。

記者会見した野村勝明副社長はこの目標について「上期の減収分を勘案した。下期は従来予想と同水準を目指す」と説明した。達成には下期の連結売上高は上期より4割増が必要で、約4300億円を上乗せする必要がある。

10月に買収が完了したパソコン事業の東芝クライアントソリューション(東京・江東)の売上高は年1500億円規模。下期は海外の家電や電子部品を強化する考えだが、明確な成長エンジンは見えない。

20年3月期に売上高3兆2500億円を目指す経営計画はさらに高いハードルだ。野村副社長は計画を達成できるかどうか「この下期の実績いかんだ」と述べるにとどまった。

30日には今期の連結営業利益は1120億円(前期比24%増)と予想を20億円引き上げた。鴻海と連携した生産改革などで経営計画での1500億円の目標は視野に入るが、中長期的には売り上げを伸ばせなければ本格的な成長は難しい。けん引役となる事業をいかに早く育成するかが問われている。(中村元)

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