90年ぶり確認の若冲絵画、東京都美術館などで披露

2018/10/30 10:42
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東京都美術館などは30日までに、江戸中期の画家、伊藤若冲(1716~1800年)の「梔子雄鶏図」を東京都内で披露した。長く所在不明だったが、昨年、90年ぶりに確認された。

東京都内で発表された伊藤若冲の「梔子雄鶏図」(右)と長沢芦雪の「猿猴弄柿図」=共同

地面をついばむ雄鶏とクチナシの木を描いた柔らかい色彩の作品。明治学院大教授の山下裕二さんによると、真宗大谷派(本山・東本願寺)の大谷家が所蔵していたが1927年、売り立て(競売)に出した際の目録に掲載されていた。縦85.8センチ、横43.1センチの絹本着色。山下さんは「30代に、試行錯誤していた時期の若冲の特質がよく出ている」と説明している。

また円山応挙の門下だった画家、長沢芦雪(1754~99年)の「猿猴弄柿図」も約100年ぶりに確認された。縦1メートル4センチ、横37.7センチの絹本着色。岩の上で柿を抱え込むサルの足元に木によじ登る子ザルが描かれており、ひょうきんな顔つきから、美術史家の辻惟雄さんは「(芦雪の)自画像のようだ」と評した。

両作とも来年2月から同美術館で開催される「奇想の系譜展」で、初公開される。同展では、若冲の「鶏図押絵貼屏風」や、岩佐又兵衛の工房が制作した「妖怪退治図屏風」も初めて公開される。いずれも個人蔵で、所有者や、見つかった経緯は明らかにしていない。〔共同〕

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