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メルケル首相記者会見「党首再選めざさない」

【フランクフルト=深尾幸生】ドイツのメルケル首相は29日、与党キリスト教民主同盟(CDU)の党首から退く意向を表明した。メルケル氏は記者会見で「きょうは新しい章を開くときだ。党首としての再選をめざさない」と述べ、12月の党大会での再選を断念することを明らかにした。2000年から18年間にわたる党首としての歴史に幕を閉じる。

濃いピンク色のジャケットで会見場に現れたメルケル氏。いつものポーカーフェースを保っているように見えたが、その言葉からは力強さがわずかに失われているように聞こえた。

メルケル氏は「(党首退任を)決断したのは(夏の)休暇だ。(今回のヘッセン州議会選挙の敗北で)発表するのを1週間早めた」と述べ、以前から検討していたことを明らかにした。17年9月の連邦議会選では議席を大幅に減らした。18年に入ってから連立与党内で、難民政策などを巡って方針の食い違いが表面化し、支持率が上向かなかったことが背景にあったとみられる。

「起きたことや失敗の責任を取る」と強調し「わが国や党のためにどのように私が役に立てるか考えた」と述べた。党首再選断念に加え、首相任期は21年までの満了まで務めること、さらに今回の任期を最後として政治家を完全に引退することを表明した。

引退を表明することで政権がレームダック(死に体)と化す懸念もある。これについてメルケル氏は「すべてのものごとには良い面と悪い面がある。私はこの役割を選んだ」と自身の決断を強調した。

CDUは28日のヘッセン州議会選で大幅に得票率を落とし、14日のバイエルン州議会選に続く敗北を喫した。党首退任表明につながったこれらの選挙をメルケル氏は「非常にがっかりした。CDUは十分に有権者に信じてもらうことができなかった」と総括した。

今後の党運営については「右(保守)にいけばいいとか左(革新)に進むべきだということではない。我々は再び強い国民のための政党にならなければならない」とした。

12月の党大会で決める後任の党首については「議論に参加したくない」とした。有力候補とされるクランプカレンバウアー幹事長についてもコメントを避けた。

メルケル氏は00年からCDUの党首を務めている。17年の連邦議会選で再選されたことを後悔しているかとの質問には「していない」と答え、21年の首相任期満了後の身の振り方については「ふさわしいときに話す」と述べた。

メルケル氏は「ドイツ連邦の歴史上前例がないが、CDUは自身が去った後も新たな指導者の下で時代に適応できる」と後進へ言葉を残した。

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