2018年12月11日(火)

メルケル氏が党首退任へ 首相続投も求心力の低下必至

ドイツ政局
ヨーロッパ
2018/10/29 22:54 (2018/10/30 0:20更新)
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【ベルリン=石川潤】ドイツのメルケル首相は29日記者会見し、保守系与党のキリスト教民主同盟(CDU)の党首を退任する考えを表明した。12月の党大会で「党首に再び立候補することはない」と述べた。10月の州議会選で連敗した責任をとる。首相には2021年の任期切れまでとどまって政界を引退する意向を示したが、「欧州の盟主」と呼ばれる同氏の求心力低下は必至だ。

29日、ベルリンでの記者会見で、次期CDU党首選への不出馬を表明するドイツのメルケル首相=ロイター

29日、ベルリンでの記者会見で、次期CDU党首選への不出馬を表明するドイツのメルケル首相=ロイター

メルケル氏は会見で党首退任によって「政権が目の前の仕事に集中できるようにしたい」と語った。ただ英国の離脱に揺れる欧州連合(EU)の統合を推進し、多国間主義を重視する同氏の政治的発言力が弱まるのは避けられず、国際社会にも影響が及びそうだ。

メルケル氏は2000年に党首に就任し、05年から首相を務めている。党首と首相は同じ人物が務めるべきだと主張してきたが、難民政策を巡る政権運営の混乱などで与党の支持率が低下。党内から刷新を求める声があがっていた。

CDU党首の後任には、メルケル氏に近いクランプカレンバウアー幹事長や反メルケル色が強いシュパーン保健相らの名が挙がっている。新党首は次の連邦議会(下院)選に首相候補として臨み、「メルケル後継」を目指すとみられる。

メルケル氏はしだいに次期党首への政権移譲を進めていく考えとみられる。ドイツで与党党首と首相を別の人物が務めるのは異例。各党の党首は首相候補として選挙を戦い、勝利した政党の党首が原則として首相に就く。

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