「3原則」中国と確認? 日中、微妙な食い違い

2018/10/29 20:00
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安倍晋三首相が中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席との26日の会談で「確認した」と説明した日中関係の新たな3原則を巡り、日中間で微妙な認識の違いが生じている。中国側は「首相の表明を歓迎する」と表明したが、「3原則」の文言を使っていない。

会談を前に握手する安倍首相と中国の習近平国家主席(10月26日、北京の釣魚台迎賓館)

首相は29日の衆院本会議の代表質問で、日中首脳会談で「3つの原則を確認した」と改めて語った。(1)競争から協調へ(2)隣国同士として互いに脅威にならない(3)自由で公正な貿易体制を発展させる――を挙げた。

菅義偉官房長官は同日の記者会見で「日本が今日まで一貫して主張してきたものだ。日中の間で食い違いが生じているとの指摘はあたらない」と述べた。

中国外務省の陸慷報道局長は29日の記者会見で3原則のうち「互いに脅威とならない」「自由で公正な貿易体制の推進」の2つに言及し、歓迎の意を示した。残りの「競争から協調へ」には触れず「両国の関係発展で共通認識を得た」と強調した。3原則の文言は使わず、内容に同調する姿勢を示した。

3原則を積極的に発信したのは首相だ。会談後、首相官邸のフェイスブックで「これからの日中関係の道しるべとなる3つの原則を確認」したと紹介した。

一方、中国側が3原則の言葉を使わないのは外交当局間で事前に擦り合わせた表現ではないためだとみられる。日本外務省も首相が首脳会談で3つの原則の内容について取り上げたことを認めつつも「『3原則』という言い方はなかった」と説明している。首相と外務省の説明の仕方にも微妙な違いがある。

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