2019年3月27日(水)

オリックス、大京を完全子会社に オフィス・住宅一体開発

2018/10/26 20:00
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オリックスは26日、連結子会社で約7割の株式を保有する大京の株式へのTOB(株式公開買い付け)を実施し、同社を完全子会社にすると発表した。大京が主力とするマンションは人口減で市場が縮小するとみられている。オリックスは大京との一体化を進め、再開発などで需要の高まる住居やオフィスを複合した大型開発を強化する。不動産事業を効率化する動きが広がりそうだ。

オリックスは現在、大京株の67.95%(一部優先株も普通株に転換した場合の議決権ベース)を保有する。TOBが成立すれば、大京は上場廃止となる。買い付け期間は29日から12月10日までの予定。買い付け価格は1株当たり2970円で、総額は約770億円に上る見通しだ。

オリックスはオフィスや商業、物流施設といった法人向けの不動産を手掛けている。不動産部門の利益は18年3月期で624億円。大京は「ライオンズマンション」などのマンション開発を手掛け、税引き前利益は197億円。単純合算すると約821億円で、三井不動産三菱地所住友不動産に次ぐ業界4位の利益水準になる。

これまではオリックスと大京がそれぞれ株式上場しており、決裁ルートや投資の判断基準が異なっていた。このため例えば、大京がマンションではなく商業施設の開発を希望する土地の貸し手と接触しても、オリックスとの連携は難しかった。

完全子会社になれば経営の一体性は高まる。住居と商業施設を一緒に開発するような案件で、共同で入札に動きやすくなる。

大京のマンションの供給数は17年12月末までの累計で45万戸超と国内首位で、18年3月末時点の管理受託は53万戸を超える。不動産経済研究所(東京・新宿)によると、大京は全国のマンション発売戸数ランキングで06年まで29年連続で首位だった。

新築マンション市場は人口減少や販売価格の高騰で縮小傾向にある。不動産経済研究所によると2018年度上期(4~9月)の首都圏1都3県の新築マンションの発売戸数は1万5323戸で、前年同期比5%減った。上期だけ見ると発売戸数は1992年度以来の低水準にある。大京も発売地域を絞った影響などで、17年には13位に後退していた。

都心部では近年、東京の六本木ヒルズに代表されるようなオフィスと商業施設、住居が一体化した大規模な開発案件が目立つ。地方の中核都市でも、市街地に商店や行政機関などの機能を集約する「コンパクトシティ」に向けた再開発などで、ホテルや商業、住居の一体開発が進んでいる。

オリックスは大阪駅北側の再開発エリア「うめきた2期地区」の再開発事業に参加するなど、大型開発は今後の成長に欠かせない分野の一つと見る。大京のマンション開発のノウハウを使いグループで落札できれば、収益の伸びが見込める。

26日に記者会見したオリックスの矢野人磨呂財経本部長は「大京の海外進出やM&A(合併・買収)などもオリックスグループの力を生かすことでやりやすくなる」と語った。オリックスの資本や海外ネットワークを使えば、人口が増えるアジアなど、大京単独では難しかった海外展開もできる可能性がある。

オリックスの不動産部門の利益は全体の約2割を占める主要事業の一つ。不動産価格の高騰を受けて、足元では投資よりも資産売却を進めているが、市況が落ち着けば投資を加速する考えだ。

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