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カタログ通販 逆風やまず アマゾン猛威、対応遅れ

千趣会、大規模リストラ発表

総合カタログ通販は苦戦が続く(千趣会が発行するカタログ)

カタログ通販への逆風が続いている。千趣会は26日、グループ社員の15%にあたる希望退職者の募集などのリストラ策を発表。かつて利便性と手ごろな価格帯で主婦層に支持されたカタログ通販は「アマゾン」などの猛威にさらされて販売不振が深刻だ。最大手のニッセンホールディングスがセブン&アイ・ホールディングス傘下に入るなど再編にも拍車がかかっている。

千趣会は26日、2018年12月期の連結最終損益が90億~103億円の赤字になる見通しだと発表した。従来は2億円の黒字を予想していたが、一転して2期連続赤字になる。45歳以上の社員を対象に280人の希望退職者を募り、大阪市内の本社の売却も決めた。業績不振の責任をとり星野裕幸社長(58)が退任し、新社長には梶原健司取締役(57)が11月1日付で昇格する。

カタログ通販は1980~90年代、定期的に自宅に届くカタログを眺めながら買い物できる利便性を武器に、主婦らの支持を得て急成長した。衣料品を買う場所が主に百貨店かスーパーに限られていた時代に、一定の品質で低価格な商品を求める需要もつかんだ。

その後、ユニクロなど専門店の台頭で価格や品質面の優位が薄れて成長が止まった。アマゾンやZOZO(ゾゾ)の急成長で、あらゆるモノがネットで買えるようになると、利便性や品ぞろえでも強みが無くなった。

富士経済(東京・中央)によると、国内の通販市場は18年に初めて10兆円を突破する見込み。うちネットが8兆3300億円と10年間で2.9倍に膨らむ一方、カタログは1兆2500億円と逆に12%減る。

千趣会やニッセンもいまやカタログよりネット経由の売り上げの方が多いが、商品開発や物流など事業モデルも転換するのは難しい。物流に巨額投資するネット専業に比べて配送サービスでも後手に回り、若年層の開拓が進まずに固定客に頼る縮小均衡に陥った。

一方、ワインや看護師向けなど約160種類の専門カタログを手がけるベルーナは、18年3月期の連結純利益が前期比67%増の96億円と好調。カタログで婦人服を販売するドゥクラッセ(東京・世田谷)も加齢による体形変化や外反母趾(ぼし)などに対応した商品設計が強みで、創業から10期連続で増収を続けており、ターゲット戦略で明暗が分かれている。

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