リコー、クラウド・産業印刷の2社買収 成長分野で
リコーは26日、成長の柱として位置づけるオフィスのデジタル化、産業印刷の分野で国内2社を買収すると発表した。クラウド型の請求管理ソフトを手がけるメイクリープス(東京・目黒)、インクジェット技術を持つエルエーシー(東京都町田市)の全株式を取得する。主力である複合機市場が縮小する中、構造改革に取り組みながら、戦略投資を加速する。
11月にメイクリープスの株式取得を完了する予定。買収額は数十億円とみられる。見積書などの帳票の作成から、入金管理までの作業をクラウド管理できるソフトウエアを提供する。メイクリープスのソフトをリコーの複合機などと組み合わせることで、企業間取引の効率化に役立てる。
エルエーシーは10月に株式取得が完了する予定で、買収額は数億円とみられる。同社は最大10センチメートルほど離れた立体物にプリントできるインクジェットの技術を持ち、車の外装用のプリンターなどを手がける。リコーは自社の画像システム技術や生産技術とエルエーシーのインクジェット技術を生かし、産業向け印刷に力を入れる。