2019年7月16日(火)

降りてこなかった?「恐怖の大王」(平成のアルバム)
五島勉著「ノストラダムスの大予言」

2018/11/2 15:00
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ブームに火をつけた五島勉氏の「ノストラダムスの大予言」=祥伝社提供

ブームに火をつけた五島勉氏の「ノストラダムスの大予言」=祥伝社提供

「1999年7の月、空から恐怖の大王が降りてくる」――。世紀末を迎えた日本で、人類滅亡を示唆するような予言が世間をにぎわした。予言者の名はミシェル・ノストラダムス。宗教改革さなかの16世紀を生きたフランス人医師で、ペストの治療に尽力したといわれる。

一方で、天体の動きなどから未来を占う占星術師としても活動。50歳ごろから予言を1カ月ごとに詩集のかたちでまとめていたという。

90年代、日本ではノストラダムスの関連書籍が相次いで出版され、予言に様々な解釈が加えられて人類滅亡論へとエスカレートしていった。テレビの特別番組では学者やタレントが「恐怖の大王は隕石(いんせき)か、核兵器か、それとも疫病か」などと議論を交わした。しかし99年7月になっても異変は起きず、人類は無事に2000年を迎えた。

ノストラダムスの予言は00年以降の社会についても書き記している。「狂気を隠蔽する虚偽のトランペット」「恥知らずで大胆なとても喧(やかま)しい人物が、軍の統率者に選ばれるだろう」などの記述から、トランプ米大統領の誕生を的中させたと解釈する人もいるという。ちなみに日本で有名なノストラダムスだが、現在、欧州などでは有識者やマニアに認知されている程度だ。

「ノストラダムスの大予言」 1973年刊行の五島勉氏の著書。ミリオンセラーとなり、ブームを巻き起こした。翌年には丹波哲郎さん主演で映画化され、文部省(当時)の推奨映画にもなった。五島氏は高校時代に外国語教師との会話でノストラダムスを初めて知ったという。東北大法学部卒業後、週刊誌ライターをしていたころに古本屋でノストラダムスの予言集の訳書を見つけ、著書にまとめた。シリーズ化され、98年までに10作が出版された。

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