2019年7月16日(火)

消費実態調査、単身世帯調査を3倍に 総務省

2018/10/26 2:00
保存
共有
印刷
その他

総務省は5年に1度の全国消費実態調査で、調査対象のうち、単身世帯のサンプル(標本)数を現行の3倍に増やす。高齢化に加え、生涯で独身の人も増えている。単身世帯の比重が高まる社会の実態をより正確に反映し、消費統計の精度を上げるのが狙い。公的統計の改善を検討する統計委員会の議論を経て、次の2019年調査から適用する見通しだ。

実態調査は家計の収入や支出を調べ、社会保障政策の基礎資料などに使う。13回目となる19年調査で、対象の単身世帯をこれまでの約4700世帯から約1万6500世帯に増やす。全体のうち2人以上の世帯と単身世帯の割合は5対1となる。従来の11対1と比べ、単身世帯の割合が大きく上昇する。総務省によると実態調査で大規模な標本数を見直すのは初めてという。

単身世帯が日本の「主流」になりつつあることが大きい。国勢調査をみると、単身世帯は全体の3割を超えている。晩婚化で生涯独身の人が増え、高齢者の一人暮らしも増えている。一方、家計の状況を調べる統計としては総務省による月次の家計調査があるが、実態とのズレが指摘される。調査対象の約9千世帯のうち2人以上世帯が9割以上を占めている。

家計調査をみると、2人以上の世帯と単身世帯で収入額や支出額が異なることが分かる。17年度では1世帯の1カ月あたりの実収入は2人以上の世帯(世帯主が勤労者)が53万6千円で、単身(勤労者)は33万円。住居などを除いた消費支出は2人以上の27万3千円に対して単身は13万6千円と、ほぼ半分だ。

支出では食料が2人以上が7万5千円費やしているのに対し、単身は4万2千円。調査対象に単身世帯を増やせば、1世帯当たりの収入や消費は全体で減少基調になる。

一方、家賃や修繕費を含む住居費(住宅ローンは除く)は単身の方が多い。持ち家率が低く、いずれ完済するローンと異なり家賃の払いは続く。退職後の高齢者は家賃の負担が高まると懸念される。2人以上の世帯を中心にした分析ではなかなか見えてこない実態だ。

家計簿を毎日記入する負担が大きいこともあり、消費関連の調査に協力してくれる世帯を増やすのは簡単ではない。総務省は消費実態調査について、記入項目を減らす簡易調査を導入する計画。すべての項目を記入してもらう基本調査も続け、全体の標本数を増やす。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報

新しい日経電子版のお知らせ

より使いやすく、よりビジュアルに!日経電子版はデザインやページ構成を全面的に見直します。まず新たなトップページをご覧いただけます。

※もとの電子版にもすぐ戻れます。