男の靴と鞄 洒落感が増す色味&衝撃のエキゾチック革
服ほどにモノを言うビジネスパーソンの靴と鞄(下)

腕時計と同じように"格"が表れやすく、身体の先端に位置するゆえ目にも留まる。そんな靴と鞄はビズスタイルの要であり、勝負を決するポイントだ。
【 カラー編 】
凡庸にならず、洒落感が増すアクセントに最適なのが色味を 効かせた靴と鞄。ただし、礼を失しない控えめな色調が正解だ。
■ISAIA
■SANTONI
シックなネイビーのブリーフケースは、美しいシボに高級感が漂うラムレザー製。非常に軽量でスマホ用ポケットを装備するなど、機能性も申し分ない。無駄のない端正なダブルモンクストラップシューズは、熟練職人のハンドペイントによる美しいネイビーのグラデーションに目を奪われる。控えめな色使いで魅了するのが紳士の流儀だ。

■JOHN LOBB
1950年の注文靴から誕生した「ロペス」はブランドを代表するローファーだ。美しい手縫いのモカステッチや流行とは無縁のネイビー色で末長く愛用できる。スーツにも合わせられる気品と普遍的な美しさが魅力の1足。

■FURLA
定番ライン「ジョーヴェ」の人気モデル。ネイビー×ベージュのダブルフェイスレザーを用い、コントラストが都会的なアクセントに。持ち手は肩がけにも調整可能。

■LOAKE
英国らしい深いグリーンのスエードを用い、英国伝統のグッドイヤー製法を採用。ブリティッシュネスが宿るチャッカブーツは今季トレンドの英国調ジャケットに最適な1足だ。

■CHAPMAN
英国の老舗ハンティングバッグメーカーが提案するクラッチバッグ。丈夫なオリーブのコットン製で、タブレットPCを衝撃から護る緩衝材入り。旬の英国調スタイルにうってつけな英国製。

■SANTONI
意外にも、どの色のスーツにも合うボルドーのシューズ。ミニマルなホールカットデザインと、職人の手塗りによるグラデーションカラーの1足ならより合わせやすいはず。足元に艶感と気品を添えてくれる。

■SAMSONITE
レザーハンドル裏のボルドーが、さり気なく個性を主張する「エピッド プラス」シリーズの逸品。礼節をキープしつつ、個性を演出する。ナイロンボディで軽量性にも優れる。

【 エキゾチック編 】
圧倒的な存在感により、装いにインパクトを添えられるのがエキゾチックレザー。抑えたトーンで上品に魅せるのが鉄則だ。

■SALVATORE FERRAGAMO(右)
■DUNHILL(中鞄)
■RALPH LAUREN PURPLE LABEL(左)
右:フェラガモが誇る最高峰ライン「トラメッザ」のダブルモンクシューズは、美しい最高級クロコダイルを使用。シャープなフォルムで重々しく見えない。
中:ダンヒルのアタッシュはアリゲーターのなかでもより柔軟できめ細かい、腹部の革を厳選。キズがない部位を選りすぐるのが非常に難しく、熟練職人が入念に切りだし、1点ずつハンドメイドされる至高の逸品である。
左:奥深い艶を湛えたアンティークブラウンのクロコダイルレザーを使用したビットローファー。斑と呼ばれるウロコの最も大きい部分を甲革の中央に位置するように配された、非常に贅沢なつくりであり、繊細で美しい手縫いならではのモカステッチと相まってラグジュアリーな存在感を放つ。また真鍮のビット装飾はブランドアイコンであるスティラップ(馬具の鎧)を象ったデザインで、スポーティなエレガンスが漂う。こだわり満載のラグジュアリーな1足だ。
■KITON
最上質なアリゲーター製ブリーフケース。通常は1匹から作られるが、ウロコのバランスを考慮して複数匹の革を用いた究極の仕事鞄である。まさに妥協を排して美を追求した紛うことなき極上品。

■CARMINA
上質で柔らかなクロコダイルレザーを用い、ベーシックなデザインに仕上げたローファー。フォルムにもクセがなく、ドレスからカジュアルまで通年で活躍するはずだ。エキゾチックな存在感と装いを選ばない汎用性を兼備した1足。

■DUNHILL
馬具製造を起源に100年以上も革製品に携わってきたダンヒル。その歴史を活かした「レザービスポーク」で注文できるオーストリッチ製ブリーフは生涯の相棒だ。

■SANTONI
厳選したアリゲーターを用い、職人が1足ずつ手作業で色づけした芸術的なダブルモンク。色味がシックで光沢も強すぎず、スーツからデニムまで幅広く合わせられるはず。

■TOM FORD
濡れたような美しい光沢を湛える、至高のアリゲーター製ポートフォリオ。アイコンのビッグジップがゴージャスなアクセントに。シンプルゆえに最高級素材の艶やかさが引き立つ。

■MAGNANNI
シューレースと足入れ周りのみ、リザード革を用いた1足。艶やかな印象だが、オールブラックの色使いやステッチが露出しないレベルソ仕立てで合わせやすい。ミニマルなデザインに漂うさり気ない色気を足元にプラスしたい。

※記事中の価格は税抜きです。
Direction=島田 明 Text=竹石安宏(シティライツ) Photograph=隈田一郎 Styling=久保コウヘイ
[GOETHE 2018年11月号の記事を再構成]
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。
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