ひき逃げ事件で無罪判決 神戸地裁「過失ない」
車道に倒れていた男性(当時70)を車でひいて死亡させ逃走したとして、自動車運転処罰法違反(過失致死)と道交法違反(ひき逃げ)の罪に問われた男性(53)の判決で、神戸地裁は24日、「過失があったとは認められない」として無罪を言い渡した。求刑は懲役1年6月だった。
村川主和裁判官は判決理由で、道路が暗かったとして「前方を注視していたとしても回避できなかった疑いが残る」と指摘。通報しなかったことは「人が車道に横になっている事態はまれで、傷害を負わせたという認識があったとは認められない」とした。
判決によると、事故は今年1月19日夜、神戸市須磨区の片側2車線の道路で発生。倒れていた男性は心臓破裂などにより死亡した。
神戸地検は「判決内容をよく検討し、上級庁とも協議して適切に対応したい」とのコメントを出した。〔共同〕