2019年1月17日(木)

最新の市場情報

「※」は20分以上遅延
日経平均株価(円) 20,442.75 -112.54
日経平均先物(円)
大取,19/03月 ※
20,430 -80

日経チャンネルマーケッツでは、マーケット・経済専門チャンネル日経CNBCの番組をライブ配信。配信中の番組から注目のトピックスをお届けします。

崔真淑のサイ視点[映像あり]

1月16日(水)14:14

ユンケル欧州委員長 「無秩序離脱のリスク高まった」[映像あり]

アストンマーティンCEO 「合意なき離脱は災害」

1月16日(水)13:00

[PR]

豊島逸夫の金のつぶやき

フォローする

落ちたサウジマネーの神通力

2018/10/24 12:25
保存
共有
印刷
その他

「このプロジェクトにはサウジアラビアからのオイルマネー出資も見込める」。サウジの金銭的参加は安定的支援と見なされ、企画書にも強調されたものだ。

あのテスラもサウジマネー出資を模索していた。

カネの出どころは多くの場合「PIF」(パブリック・インベストメント・ファンド)だ。ソフトバンクの10兆円ファンドにも出資している。運用総額30兆円相当以上とされ、ムハンマド皇太子の「ワンマン運用」だ。脱原油の長期的国家戦略実現のために欠かせない原資でもある。

そのブランドイメージが急速に失墜している。「サウジマネーはダーティー(汚れた)マネー」扱いされ、特に先進国ではSRI(社会的責任投資)の観点から、忌避の傾向が強まりそうだ。

「砂漠のダボス会議」と称される、現在開催中のサウジ経済フォーラムには、スポンサーとしてマッキンゼー、PWC、デロイト、ベインなどの有力コンサルティング会社が名前を連ねている。JPモルガン・チェース銀行やシーメンスのように参加見送りを決めた企業もある。

サウジマネー取り込みか企業イメージ優先か。踏み絵を前に、参加企業の決断が揺れる。

サウジ側から見れば、出席か欠席か「真の友人」を見極める機会ともなった。あえて参加を貫いたトタル(フランスのエネルギー関連大手)には、称賛の声を送る。総じてアフリカ・アジア勢の参加が多いようだ。

自国民の参加という「サクラ」を入れて、「満席」とされ、短時間ながらムハンマド皇太子が壇上に立ったときにはスタンディングオベーションとなったという。

このような一連の報道が流れると、市場では保有ポートフォリオのサウジマネー「コンテンツ」を見直す動きが顕在化する。

なお、日本への天然ガス供給元であるカタールの立場がますます危惧される。イラン寄りとサウジ側からレッテルを貼られ、村八分の状況がさらに危うくなる。カタールとしては、最大の天然ガス油田を海底でイランと実質的に共有しているので、離れられない仲だ。さらにカタールには米軍重要基地もあるので、米国の関与も微妙である。

サウジリスクは、単にオイルマネーの保有株売却の可能性だけではなく、根が深い問題を内包している。

豊島逸夫(としま・いつお)
 豊島&アソシエイツ代表。一橋大学経済学部卒(国際経済専攻)。三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)入行後、スイス銀行にて国際金融業務に配属され外国為替貴金属ディーラー。チューリヒ、NYでの豊富な相場体験とヘッジファンド・欧米年金などの幅広いネットワークをもとに、独立系の立場から自由に分かりやすく経済市場動向を説く。株式・債券・外為・商品を総合的にカバー。日経マネー「豊島逸夫の世界経済の深層真理」を連載。
・公式サイト(www.toshimajibu.org)
・ブルームバーグ情報提供社コードGLD(Toshima&Associates)
・ツイッター@jefftoshima
・業務窓口はitsuo.toshima@toshimajibu.org

豊島逸夫が語り尽くす 金 為替 世界経済

出版 : 日経BP社
価格 :1026円(税込み)

日経電子版マネー「豊島逸夫の金のつぶやき」でおなじみの筆者による日経マネームック最新刊です。

豊島逸夫の金のつぶやきをMyニュースでまとめ読み
フォローする

日経電子版が2月末まで無料!いつでもキャンセルOK!
お申し込みは1/31まで

保存
共有
印刷
その他

電子版トップマーケットトップ