ナブテスコ、航空機部品の生産倍増へ 岐阜の新棟19年稼働
ナブテスコは2019年に稼働する岐阜工場(岐阜県垂井町)の新棟で、航空機部品の生産能力を現状の2倍に引き上げる。23日、新棟の竣工式を行った。投資額は約50億円で、米ボーイングを中心に供給を増やす。
ナブテスコの寺本克弘社長は同日、「今後は最新設備も導入し、航空事業の収益力をさらに高めたい」と述べた。同工場で生産するのは翼を制御する「アクチュエーター」。ボーイングの次期大型機「777X」には1機あたり35個供給する。ナブテスコの生産能力は年1万1千個に上がるという。
格安航空会社(LCC)に人気の高い小型機「737MAX」のほか、三菱航空機(愛知県豊山町)が開発しているジェット旅客機「MRJ」向けの供給を見込む。ナブテスコは部品の切削や穴開けなどに5軸加工機を導入。自動化ラインも取り入れ、夜は無人で部品加工ができるようにする。年3万個までの供給に対応できるという。
ナブテスコは産業用ロボット向け精密減速機の最大手。アクチュエーターでも精度の高さなどに強みに持つ。航空機器部門の売上高は189億円と、連結全体(2017年12月期は2824億円)の約7%だが、25年12月期は部門売上高を300億円に引き上げる。
23日式典に出席したボーイング日本法人のブレット・ゲリー社長は「ナブテスコは技術力や品質管理が優れている。パートナーシップはさらに発展していくだろう」と述べた。
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